データ

登山日 : 平成22年11月1日
山 名 : 雲母峰(上の写真は、雲母峰U峰から雲母峰)
読 み : きららみね
標 高 : 888.4m
地形図 : 御在所、伊船

コース

湯の山温泉駅---(35)---岳不動登山口---(40)---林道出合(A)---(10)---林道出合(B)---(5)---林道終点---(15)---雲母峰U峰---(10)---雲母峰頂上---(50)---岳不動への分岐(C)---(20)---岳不動登山口---(30)---湯の山温泉駅
 (A)〜(C)は地図に表示
端数は5分単位で切り上げ。休憩時間は含まない。

マップ


 この地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したものです(往路:赤線、復路:、緑線)

レポート


鈴鹿の山は、北は霊仙山から南は宮指路岳までの主な山は、一度は登ったが、この山は、私にとって未踏のひとつだった。すぐ南にある入道ヶ岳へは2回も登っているのに、この山を飛ばしていた理由は、
  1.頂上直下まで林道が通っており、車を使えば林道終点から、わずか20分足らずで頂上に行くことができること。
  2.雲母峰は知る人ぞ知る、有名なヒル山であること。
私はヒル山に登ると、注意していても、かなり高い確率で被害にあう。そんなことで敬遠していたが、今回、別の用件で湯の山に出かけた。もうヒルの出る季節は終わったので、朝の散歩のつもりで登ってみた。近鉄湯の山温泉駅から往復で4時間近くかかったので、散歩とは言えなかったが・・・。

近鉄・湯の山温泉駅のすぐ東の踏み切りを渡り、舗装された道を進む。水谷建設の建物を右折すると正面にみずほ寮の看板がある広い舗装路に出る。ここを右折すると茶畑の中に出る。刺激臭がするので、何の臭いかと思ったらモーター音も聞こえてきた。動力噴霧器で、茶畑に農薬を散布していた。安全基準から茶葉に農薬を撒くことは、無くなりつつあると聞いていたので、こういう光景を見ると、お茶は毎日飲むものだけに残留農薬が気になる。復路も同じ道を通ったが、この農薬散布は続いていた。

湯の山乗馬クラブの看板を右に見て更に進むと、左側に立派な建物が現れる。福祉施設グリーンランドという表示がある。この十字路を右折し狭い道を進むと、直進は通行止めになっている。看板には林道湯森谷線起点とある。ここを左折する。左側に東海自然歩道の標識がある。私は岳不動の登山口を目指しているが、登山口から更に直進すると宮妻峡楓谷から椿大社に通じている。

途中、なぜか舗装が100メートルほど途切れる。再び舗装路となるが、更に進むと道幅が広くなっているところで未舗装となる。ここが岳不動前の小広場である。車で来たときは、ここに置くことが出来る。湧き水が出ているが、手洗い水との表示がある。


グリーンランドを過ぎて右折 直進は通行止め、左折する 岳不動前の小広場


岳不動は道路から石の階段を登ったところに祠がある。水源地の守護仏で、周囲は杉木立に囲まれ、沢の流れ以外には何も聞こえない静寂な地である。資料によると、以前は雲母峰の中腹の絶壁、岩盤の上に祀られていたが、昭和42年に現在地に移設されたとある。毎年、6月28日、水に感謝する不動まつりが行われるそうだ。

道標に導かれて登山道に入る。すぐ右折の道があるが、これは直進。堰堤の手前に、右に入る登山道がある。沢に沿って登っていくと分岐がある。ここを左折する。しかし、この分岐の標識は、表示板が外れているので、柱の上に石で押さえてあり、また、文字表示の下半分が欠けていて、辛うじてキララと書いてあるのかな?と推察するしかない。(柱には愛工大WV20周年記念の文字が見える)ここを間違えて直進してしまうと林道を歩くことになるので注意が必要。

この分岐から最初の林道との出合までは、山腹を右山、左谷で延々と巻いていくのだが、最初は伐採された倒木が散らばり登山道を覆っていた。この後、道は明瞭だが、踏み出した足がズルズルとずり落ちそうになった急なところも数箇所あった。また、道幅が狭くて、谷側が急崖という場所もあった。ひときわ暗い林の中で、朽ち果てた丸太が差し渡してあるところでは、わずか数メートルだが恐怖を感じた。以前、春日村(現在は揖斐川町)の野原谷で木製の橋を渡ったとき、橋板を踏み貫いたことがあったので、こういうところは苦手だ。丸太橋を渡ったところには、滑りやすい起伏を、ひとまたぎするので注意。


岳不動 道標に導かれて登山道へ ここで右の山道へ
この道標で左折(要 注意) こんなところを乗り越える 丸太の橋(振り返って撮影)


左側から明るい陽射しが差し込み、堰堤が見えてくると林道(A)は近い。林道に出たところの反対側に虎ロープが見える。登っていくと、スギの枯葉が散らばり、どこが道なのか分からない。地図を見ると、この上で再び林道に出るので、上に上にと進む。苔むした岩がゴロゴロしているところを通過すると、道標のある林道(B)に出る。ここからは道も明瞭で、小さなカラ谷沿いに真っ直ぐ登ると5分で林道終点に。車だと、ここまで来ることが出来るようだ。

パラグライダーを頂上まで運ぶモノレールがあり(実際に運んでいるところを見ていないので、確かなことは云えないが・・・)、駅名板には「雲母林道終点駅」の表示がある。


左に堰堤が見えると林道は近い ここが登り口(A)、ロープが目印 岩がゴロゴロ
(B)からは、小さなカラ谷沿いに登る 広い林道終点 モノレール駅


スギの植林地帯にジグザグに道がついている。枯れたスギ葉が道を覆っているので、ところどころ不明瞭だが、見当をつけて歩いていると稜線のコル(鞍部)に出る。左折すると5分とかからず875メートルの雲母峰U峰に着く。周りの木が一部、払われているので景色がいい。四日市方向が一望できる。ここはパラグライダーの飛び出すところらしく、吹流しや風向計など設置されている。この山で昼食をするなら、ここが一番いいだろう。

再びコルに戻り、U峰と反対方向に登り返すと小さな切り開きの雲母峰頂上に出る。潅木に囲まれ展望は良くない。三角点にタッチして、すぐに引き上げる。

林道終点まで下り、真っ直ぐ下りずに林道を行く。林道の途中の反射板から東へ伸びる尾根道を下りて、近道をしようと思ったからである。しかし、どこで下りるか分からなかったので、そのまま林道を下った。林道の(B)〜(A)間はかなり迂回しているので、ここは真っ直ぐ下りた。ここから登山口までは、往路と同じ道は通りたくなかったので、林道歩きを続け、「岳不動へ」の道標(C)から山道を下った。
 
この日、山では誰とも会わなかった。平日とはいえ、紅葉のシーズンなのだから誰か登っているだろうと思った。今まで鈴鹿の山で誰にも会わなかったのは福王山くらいだ。この山もマイナーな評価をされているようだ。


コル(鞍部) 左から鎌、雨乞、御在所 雲母U峰
U峰から四日市方向 雲母峰頂上 林道(C)から岳不動に下りる



◎お願い
この日記は、登った日、当時の個人的な記録です。ヤマケイのガイドブックのように、必要な情報を網羅してはおりません。リスクは自己責任でお願いします。