ハイホーの山日記




さるのぼり
猿 登 
三角点702m、最高点711m



この地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したものです
赤線ガイドブックの絵地図を、この地図に落としたルート
緑線:
巻き道の踏み跡を見失い、実際に歩いたと思われるルー


(H22/4/19)
駐車場(上石津町上集落)---(25)---鉄塔(丸山幹線234)---(15)---次の鉄塔---(35)---林道出合---(5)---猿登三角点---(10)---最高点---(10)---三角点---(40)---集落への林道出合---(25)---駐車場(上石津町上集落)

◎登山口へのアクセス
・国道365号線から上石津町時山集落を目指す。
・養老カントリー入口を通り過ぎ、湯葉神社を右に見て、上石津町(かみいしづ)上(かみ)集落の人家が無くなった辺りの左に、5〜6台駐車できる空き地がある。ここに置かさせていただいた。
・なお、市町村合併により養老郡上石津町は、平成18年6月から大垣市上石津町となっている。

 「鈴鹿の山 万能ガイド」を読んでいて、変わった名前の三角点なので興味を持ち登ることにした。猿登はHPではコエド峠からのレポートはあるが、ほぼ林道歩きと記録されている。上(かみ)集落からのレポートは見当たらないので、チャレンジしてみた。

 頂上の三角点名表示以外、標識はひとつもない。ピンクリボンは、時々あるが、欲しいところには見当たらない。つまり肝心のところには何もない。それは登ってみて分かったことだが・・・。また、同書の絵地図は、北が上になっていない(右が北)ので、国土地理院の地図にルートを落として携行した。

 駐車場から時山方向に5分ほど歩くと、右に鉄塔の巡視路標識が立っている。文字が薄くて読みにくいが、新北線395,233と表示してある。ここが登山口。登るとすぐ左右に側溝沿いの道があるが直進する。緩やかな勾配のスギの植林地帯を登る。倒木の散乱を乗り越えて行く。

 最初に目指すのは鉄塔。しばらく歩くと、道の左上方に尾根が見えた。この尾根を登りつめたところに目指す鉄塔の送電線があるはず。しかし頭上の送電線を探すが、スギ林で見えない。植林が切れたところで送電線を見つけ、その下を忠実に登る。上ばかり見ていたので踏み跡を見失う。

 「鈴鹿の山 万能ガイド」には、「細道になり急登」「尾根に出て登る。高所へ」とあるが、細道が見つからなかったので、送電線真下の急登を両手を使ってよじ登り鉄塔に出た。鉄塔には「丸山幹線234」とあり、登山口の表示とは異なっていた。ここは麓の上(かみ)集落を俯瞰できる展望地。


ここに駐車 ここが登山口
スギ林の道を行く 鉄塔から上(かみ)集落を俯瞰


 ここから、さらに西北にある鉄塔を目指すのだが、その鉄塔は、この場所からは見えない。ここから送電線が延びた南西方向に鉄塔が見えるが、行ってはいけない。直角に右(北方向)へ行く。踏み跡はないが、山腹に沿って登ると右からの広い道と合流する。すると正面に鉄塔が現れる。これが目指す二つ目の鉄塔だ。鉄塔には普通、線名とナンバーが書いてあるが、この鉄塔には線名も番号も見当たらない。一周してみたが表示はない。ここも好展望地で、東に養老山、南東の眼下には鈴養湖(中里貯水池)が見える。
 

養老山 鈴養湖方向


 次は、ここから西に見えている鉄塔に向かう。鉄塔の手前で、下から木製の土留めの階段が上がってきている。右折してこれを登る。尾根を登りコエド峠からの林道の終点を目指す。しばらくすると尾根から外れる。尾根を左に見ながら進む。尾根下の巻き道を進んだつもりだったが、どこかで巻き道を見失い、直進してしまったようだ。しかし、尾根は左上に見えるので、見失った道を探すことはしなかった。踏み跡は全くなかったが、そのまま北に進んだ。

 ところが、いつまでたっても目指す林道に近づかない。30分歩いても合流する気配もないので、急勾配の山腹を強引に直登し、林道に乗った。何と、そこは頂上への入口だった。もし、林道終点を見付けて林道を進んだら、頂上への入口の目印はカーブミラー。また、カーブミラーの前は小広場になっている。

鉄塔手前の階段を右へ ここが頂上への入口、林道からは真っ直ぐ進む
頂上への入口付近は小広場になっている 途中で出合った変な形の木


 ここから頂上(三角点)へは5分で着いた。立派な山名プレートが架かっている。周囲には、まばらに木があるので遠くの展望は一部だけ。三角点のまわりは鹿のフンだらけ。食事をするなら、尾根を少し北に向かえば、展望の良いところがある。なお、711メートルの最高点へは、潅木で歩きにくいところがあるが、尾根を真北に進む。この尾根は展望も良い。

 三角点から二つ目のピークに最高点がある。ただし、最高点を表示するものは何も無い。小広場の西寄りにコンクリート製の境界杭の様なものと紅白の杭が一緒に立っているだけ。それまで北に向かった尾根が、ここから東北方向に伸びている。


猿登 三角点 鉄塔の向こうがソノド、その左は霊仙
猿登 最高点 三角点から最高点(左の山)を見る


 ここからの下山には、道どころか踏み跡も無い。三角点に立ち、磁石で示す真東に向かって山腹を急降下する。最初はスギの植林地帯を下る。時々、磁石で方向を確認する。するとピンクリボンが付いている木が左右に見える。しかし、このリボンは南北に並んでいるので無視するが、一番北のリボンの木まで行くと明瞭な尾根に乗ることができた。しばらくは、尾根伝いにリボンが続いたので、これを目標に下ったが、そのリボンもいつの間にか消え、再び、磁石を頼りに東に下りる。

 それまでスギ林だったが、途中で右は雑木、左は落葉樹の芽吹きの林に変わる。左下にはゴルフ場も見えてくる。尾根の形状もなくなり、勾配が緩やかになった頃、尾根が広がり、再びスギの植林地帯となり、左に建物らしきものが見えてくる。近くまで行って確認すると国土交通省の雨量測候所だった。そこから少し方向を南に振ったところに東に伸びる1本の林道を見つけた。下りきったら集落に向かう地道に出た。この道は最初は広くて車でも通れるほどの道だったが、途中、2ヶ所で崩落していた(歩行者は通行できる)。

 駐車地まで、鳥のさえずりを聞きながら、のんびりと歩くと集落の中に出た。なお、林道を下りきったところからゴルフ場沿いの舗装道路にも出れるが、駐車地に戻るには、かなり大回りになってしまうので行ってはいけない。


養老カントリーが見える 雨量測候所を見つけた
東に向かう林道 林道を下りきると、こんなところに出る


 このルートは、地図と磁石を持っていても、途中から不安になった。最初の送電線下の細道が見つからなくても送電線や鉄塔が見えていたので、何の不安もなかったが、林道に出るのには苦労した。たまたま、頂上への入口付近に出たが、もっと早く直登して林道に出るべきっだった。頂上からの下山は、踏み後も無い山腹を下って、麓近くの自分の進んでいるのと同じ方向の1本の林道を見つけたのは、偶然?。「鈴鹿の山 万能ガイド」の著者は、このルートの難易度をBランクとしているが、これでBならCやDランクの山は、一人で行くのは遠慮したい。(^^)


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