岐阜・三重・滋賀県を中心とした山歩記

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データ / Data

登山日 : 平成24年4月24日(上の写真は、①登山道から汾陽寺山、②頂上、③花吹雪の舞う寺尾の桜 の順に表示)
山 名 : 汾陽寺山
読 み : ふんようじさん(ふんにょうじさん)
標 高 : 519.6m
地形図 : 岩佐

   

アクセス / Access

     

寺尾ヶ原千本桜公園で検索する。国道418号線と県道59号線が交差する信号を北上し、汾陽寺バス停を過ぎると曲がりくねった山岳道路となる。坂の峠を過ぎると直線道路となり、中央分離帯が桜並木の道となる。千本桜橋、花見橋を過ぎ、三つ目のふれあい橋を過ぎると右手に広い駐車場がある。駐車料金は不要。道路の左側に、立派なトイレもある。

コース / Course

千本桜公園駐車場---(10)---№166鉄塔---(25)---№165鉄塔---(10)---頂上---(70)---汾陽寺---(50)---千本桜公園駐車場

端数は5分、10分単位で切り上げ、休憩時間は含んでいない。

記録 / Report

山で花見を計画し、千本桜で知られる寺尾ヶ原のある関市武芸川町の汾陽寺山に決めた。最初は4/11の予定だったが、今年は開花が遅く、まだ咲いてなかった。次に満開予想日の4/20を予定したが雨だった。三度目の正直で4/24は晴れたが、桜は、ほぼ終っており、落花盛んの駐車場を出発した。茶店のご主人に登山口の場所を聞いた。駐車場から100メートルほど下った右側と教えていただいたが、山の名を「ふんようじ」ではなく、「ふんにょうじさん」と言っておられた。地元では、やはり、そう言うらしい。

実は山は初めてだが、お寺には来たことがある。おそらく30年以上前。しかし、どういう目的で来たのか思い出せない。参道の入口に寺名が彫られた立派な石柱があったのは記憶にある。ご住職さんにもお目にかかって話もした。そのとき、寺の名を「ふんにょうじ」と言っておられたような覚えがある。言葉の響きが、あまりよろしくなかったので印象に残っているのだろう。

オレンジの反射材が2本並んでいる間の登山口を登っていく。山腹を狭い道が九十九折れについている。2日も続いた雨上がりの道なので滑りやすい。谷側に足を滑べらせると下まで落ちてしまいそうだ。ところどころ道が平坦ではなく、谷側に傾斜しているところがあり、慎重に登ってゆく。見下ろすと駐車場が遥か下に俯瞰できる。花が満開なら桜色の帯が見られたろう。南東には逆光を背にして武芸川権現山も見える。


駐車場 桜並木 登山口
広い駐車場 来た道を戻って登山口へ 登山口の目印
登山道から №166鉄塔 道標
駐車場を見下ろす №166鉄塔 この巡視路標識を左へ

目の前に№166鉄塔が現れる。これから行く山頂やその手前の№165鉄塔も見上げることができる。ここからはヤマツツジやツバキの木が目立つようになり、緩やかな尾根道に入る。ときおり木々の間から汾陽寺山の頂上が顔をのぞかせる。登山道から見ると三角形のオニギリの頭のようだが、県道から見上げると、南西に長い平坦な山頂部を持っている。尾根道が傾斜を増してくると道は九十九折れに変わる。

165鉄塔に到着。今日は黄砂の影響か、霞がかかったようだが、高賀三山から舟伏、遥か奥揖斐の遠くの山々までよく見える。大休止したいようなところだが、目の前に頂上が見えているので先を急ぐことにした。わずかだが、急登を登りきるとあっけなく頂上に着く。展望もなく、長居できるような場所もない。山名板と三角点の写真を撮ってさっさと引き上げる。


急登 頂上 頂上広場
頂上直下の急登 頂 上 頂上広場と三角点
道標 祠 倒木
ここで左折 水壷弘法さま 倒木を跨いだり潜ったり

頂上から少し下ると、平坦な道が続く。倒木や折れ枝がそのまま放置されている。人が歩けば道ができるものだが、それらしき雰囲気もなく、随分荒れている。地図に定規を当てて計ると、平坦な部分は600メートルほどある。

道標に従い、ほぼ直角に左折すると、下りの尾根道となる。傾斜は強くはないが、少し広めの獣道というか、杣道とでも言うのか・・・。ともかく道はついており、変色したビニールテープも木に下がっているので、それをあてにして下る。はじめは迷うようなところもないが、突然、枝道が現れる。かまぼこの板のような小さな道標は、気がつかないで通り過ぎてしまいそう。また、ところどころ木の枝が道を覆っているので歩きにくい。4月のこんな季節でもクモの巣が張っている。夏になったら悲惨な山歩きになりそうな道だ。

我々は頂上から南西へ下りたが、実は頂上から南へ真っ直ぐ県道に下りる道もあったのだ。頂上からは、何も考えることもなく目の前にあった南西に下りる道に足を踏み出してしまった。今回は、山登りよりも花見を優先していたようで、十分な下調べを怠っていた。南に下りる道は、実際に歩いていないので、下のコース図に登山道を描くことはできないが、わざわざ2倍も距離のある大回りの道を選んでいた。

途中、朽ちかけた祠(帰ってから調べたら祠に中には、水壺弘法様をお祀してあるそうだ)の前には、東へ行く広い道がある。その頭上に赤色のビニールが左右に渡してあるので、行ってはいけないと解釈して狭い道を進んだ。この辺りからは、掘割道あり、沢歩きあり、倒木で寸断された道ありで、ときどき踏み跡やビニールテープも消えるので、しばし、思案の立ち往生をする。地形図を見ても、どこを歩いているのか見当もつかない。まるで、ルートファウンディング能力を試されているかのようだ。

正面に瓦屋根のある建物が見えてくる。汾陽寺さんの裏に出た。30数年ぶりに訪れたが、記憶は全くない。こんな立派なお寺さんだったのかと改めて驚く。参道は階段ではなく、苔むしたスロープとなっている。登山靴を履いていてもしっかり滑る。林道と合流し、バス停から県道59号線を駐車場まで戻る。約3.5キロの舗装路歩きをして、桜のまだ残っている東屋で花見の宴を催す。なお、この日、山で出会った人はいなかった。帰路、武芸川温泉に立ち寄り汗を流す。一人600円。


立派な汾陽寺 水車 県道から汾陽寺山
立派な汾陽寺さん 駐車場に戻るときに見かけた 南西へ平坦地が続く頂上

コース地図

コース地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したもので、コースの赤線はイメージです。


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また、この日記は、登った日、当時の個人的な記録です。ヤマケイのガイドブックのように、必要な情報を網羅してはおりません。リスクは自己責任でお願いします。