イホーの山日記




ひのふなぶせやま・いわたやま・とそうざん(うそやま)
日野舟伏山・岩田山・兎走山 
262m・270m・172m



平成23年の干支「兎」と名のつく山が、自宅のすぐ近くに・・・。




この地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したものです(赤線はイメージです)



(H23/1/8)
登山口---(25)---日野舟伏山---(15)---分岐---(15)---岩田山---(10)---分岐---(20)---林道出合---(10)---峠---(15)---兎走山---(15)---春日神社

◎表示の数字は「分」で、5分単位に切り上げている。写真を撮る時間は含んでいるが、休憩の時間は除いている。

平成23年の初登りは、どの山にしようか考えた。前年の初登りは、山渓の1月号に載っていた尾張三山に尾張信貴山を加えた尾張四山を歩いた。今年も山渓の1月号を見たら、今年の干支に因んで“兎”と名のつく山を紹介していた。どの山も日帰りで行くには、ちょっと遠いので岐阜県内のガイドブックで探したら・・・あった!。「兎走山」だ。それも登山口は、私の家から歩いても、片道40分くらいだ。しかし、高さが172mなので、登山口から30分くらいで往復できてしまう。それでは、つまらない。地図を見ながら考えた。11年前に登った日野舟伏山から登って岩田山まで縦走し、一旦、岩田山の北側に下りて兎走山の登山口に回り込めば面白いコースになりそうだ。

 

兎走山 ---読み方が分からないので、ネットで調べた。すぐ近くの兎走山トンネルは「とそうざんトンネル」と読ませる。関市史には「うそやま」とルビが打たれているそうだ。

◎登山口へのアクセス
私は家から歩いて出かけたが、日野の登山口周辺には駐車スペースがない。また登山口と下山口が異なるので、公共交通機関で行く方法をご紹介する。

◎日野の登山口へは・・・
 JR・名鉄岐阜駅から岐阜バスで「日野西」行きに乗り、「日野農協前」で下りる。
 バス停北の信号を右折する(右側に閉店したサークルKがある)。
 直進すると、すぐ右側にビニールテントが並んでいる。
 その脇に狭い道があるが、少し上を見ると丸太の階段が見える。ここが登山口。

◎春日神社から・・・
 神社からまっすぐの道を南下。最初のY字路を右折。
 そのまま道なりに進む(自然に左に曲がる)と、すぐY字路があるので、左の広い道へ。右でも行けるが、国道156号線と平行した1本内側の道路に出るので、国道に出るのが分かりにくい。
 300メートルほど進むとT字路に出る。右へ。すぐ昔の踏み切り跡(電車が廃止になった)に出る。向かいに味噌煮込みの店の大きな看板あり。
 出た道が国道156号線。そのまま南西に300メートルほど進むと、岐阜バス「神池」のバス停がある。岐阜駅方面へのバスの本数は多い。


予定は自宅からの往復を含め3時間半。デジカメは邪魔になるので、写真撮影用に携帯電話と地形図を持ち、首からコンパスをぶら下げて出かけた。

里山の登山口を探すのは骨が折れる。私は2度目なので覚えていたが、今回の三山は、ともに山名板以外、道標は一つもない。あるのは中部電力の巡視路標識のみ。舟伏山も登山道入口を示す標識はないが、ビニールテントの脇に狭い通路があり、その先に丸太の階段がある。ここを登る(写真:左)。

5分ほどで、右側にフェンスで囲まれた若草色のタンクが現れる(写真:右)。麓の方から太鼓や鉦の音が絶え間なく聞こえる。お囃子の練習をしているようだが、これが「日野太鼓」なのかもしれない。「日野太鼓」については、後述する。

 

振り向くと金華山の頂上の岐阜城が見える(写真:左)。32号鉄塔を右に見て進むとNHKのアンテナを左に見る。

岐阜放送のアンテナを左に見ると、舟伏山の頂上はすぐ。展望もなく、三角点と山名板がなければ通過してしまうような頂上だ(写真:右)。


頂上を過ぎ、すぐの所に「蛇首塚」の石碑が立っている(上の写真:左)。この塚の謂れは、こんなに楽しい岐阜の山旅100コース・美濃「上」(風媒社)に詳しいが、要約すると、誤って首を切られた大蛇を祀ったという伝説があり、日照りの際に太鼓や鉦を打ち鳴らして雨乞いの儀式を行う。これが「日野太鼓」と呼ばれるようになったそうだ。

29号鉄塔を見てから九十九折れに、大きく下る。木々の間から、これから向かう岩田山が見える(写真:中央)。28号鉄塔と27号をアップダウンしながら見て進むと、分岐がある(写真:右)。左は兎走山に向かう道なので、右に進む。


岩田山へは、舟伏山から一旦、大きく下ってしまったので、再び登り返す。ところどころで倒木や潅木が登山道をふさぎ(左の写真:左)たいへん歩きにくい。また、この日は寒かったので、毛糸の帽子をかぶっていったら、木の枝に何度も引っかかった。途中、右に行く分岐がある。地図を見ると、国道156号線の岩田坂へ下る道のようだが、兎走山へ行くには遠回りなので、今回は通らない。
頂上の手前には、中部電力のマークの入った杭があり、コンクリートの基礎のようなものがある。
岩田山の頂上も舟伏山と同様、展望はない。右の写真のような行き止まりの小広場になっている。


上の写真左は、岩田山から下山途中から見る舟伏山。右の写真は、分岐にある中部電力の巡視路標識。この標識に従い右折し、26号鉄塔を目指す。ここからは、私も初めて通る道。

兎走山に向かう道は、今までの道と異なり、右山のトラバースとなる(写真:左)。展望も良く、眼下の長良川、百々ヶ峰、遠く金糞岳方面は良く見えた。地図では真西に伊吹山も見えるはずなのだが、金華山の陰になっているのか、雲に隠れているのか、確認できなかった。
最初は広かったトラバース道も徐々に狭くなり、少なからずアップダウンもあるので、危険箇所はないが歩きにくい(写真:中央)。

途中、26号鉄塔(写真:右)が見える。目標があると元気よく歩ける。


26号鉄塔を過ぎると九十九折れの道となり、どんどん下る。せっかく登ったのに、もったいないが、岩田山から兎走山への縦走路はないので、一旦、民家のあるところまで下りて、岩田山と兎走山の間の鞍部を登り返さねばならない。

よく手入れされた竹やぶに入ると、林道が、すぐ目の前に現れる。


林道に出て右折する。すると、すぐに上の写真左のような掘割のようになった所が現れる。岩田山と兎走山の間の鞍部だ。ここに入る。道ではないので歩きにくいところもあるが、数箇所、赤テープがあるので、これを信じて登る。10分も歩くと赤布や赤テープを巻いた木が現れる。ここが峠(写真:左から3枚目)だ。乗り越えて下っていくと兎走山への分岐があるはず。

峠から下っていくとき、この日の登山道で初めて人と会った。男性ばかりの4人組。岩田山への道を聞かれたので、自分が歩いてきたばかりの道を教えた。「鞍部から直接、岩田山へは行けないか?と」言う質問もあったが、それは知らないと返事をした。私が手ブラなので、地元の人間だと思われたようだ。岩田山は、わずか270メートルの山なので、峠から南へ南へと、コンパスを片手に登れば行けそうだが・・・かえって時間がかかりそうなので、決してオススメしない。

兎走山への分岐の目印は、中電の巡視路標識(写真:右)。この標識に従い、1号鉄塔を目指す。

舟伏・岩田山と異なり、登山道からの展望もいい。

写真は左から、「1号鉄塔」、2枚目が「中央アルプスの遠望」、そして3枚目が「御岳」。中央アルプスや御岳は、夏だと木が繁るので、見にくくなるかもしれない。この日は、木々の間から乗鞍も見ることができた。

兎走山頂上、西側に25号鉄塔があった。
道はこの先にも通じていた。
登山口のある春日神社、
兎走山だけに登るなら駐車場もある。
登山道は本殿に向かって左にある。
自宅に帰る途中で振り向いて撮影。
左が岩田山、右が兎走山

予定通り、午前中で下山でき、自宅まで徒歩で帰宅した。このページを作るとき、前回の記録を見たが、登山口から舟伏山、そして舟伏山から岩田山までの所要時間が、それぞれ11年前とほぼ同じだった。自分では10年前と比べれば、体力は確実に落ちていると思っていたので、少し嬉しくなった。無事、平成23年の初登りを終えた。


◎前回の記録

(H12/8/26)
登山口---(25)---日野舟伏山---(30)---岩田山---(30)---日野舟伏山---(20)---登山口

結構、急登の林を進むと背後から金華山、長良川が展望できる。もうすでに秋。トンボの群生に会う。鉄塔を幾つも越し、再び林に入るとクモの巣が多い。頂上直下の急登を登り切ると平坦な山道となる。どこが頂上だか分からないような舟伏山を過ぎると、正面に岩田山を見ながら、林の中を一旦、下って登り返すと岩田山。ここも展望はない。来た道を折り返す。舟伏山からの下りでは、左に日野の団地から木曽川まで、正面に金華山、その後ろに伊吹山が見渡せる。能郷白山も見える。


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