岐阜・三重・滋賀県を中心とした山歩記

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データ

登山日 : 平成23年10月24日

山 名 :鷹巣山/洞山/権現山(上の写真は、鷹巣山の尾根道から洞山を撮影)

読 み : たかすやま/ほらやま/ごんげんやま

標 高 : 232m/205.6m/190.2m

地形図 : 岐阜北部

問い合わせ : 岐阜市役所観光コンベンション課 ℡058-265-4141、 岐阜バス定期案内所 ℡058-266-8822

登山口へのアクセス

《車の場合》

・国道21号線と22号線が交差する岐南ICを北進。JR高山線の高架橋を下りたら左から2本目の車線をキープし、入舟町5の信号の先で岩戸トンネルへの高架には入らず側道を直進する。岐阜市の金園町方面、関市方面からは、東興町の信号を北進する。

・正面にホテル京都の看板を見ながら、金華山ドライブウェイの標識に従って進むと道が狭くなり、慈眼寺に突き当たる。右にクランクすると、間もなく右側にバスの回転場を兼ねた広い駐車場がある。トイレもある。

・車を置いて舗装道を進むと右にうなぎの岩戸苑があり、その先の右に未舗装の道がある。ここが登山口。舗装道の左右にも駐車できる。

《バスの場合》

・JR岐阜駅、名鉄岐阜駅から岩戸公園行きに乗り、終点で下車する。

・岩戸公園行きは本数が少ないので、乗り継ぎに時間があるときは、せき東山、大洞緑団地、諏訪山団地、水海道行きなどに乗り、東興町で降りる。東興町を通るバスは、行き先は違っているが本数は多い。東興町の信号を北に歩けば、15分ほどで岩戸公園に着く。


駐車場 登山口
バスの回転場と駐車場 登山口

コース時間

岩戸公園駐車場---(35)---鷹巣山---(50)---洞 山---(25)---権現山---(15)---琴塚白山比咩神社

端数は5分、10分単位で切り上げ、休憩時間は含んでいない。

山行記

各務原市のおがせ池と岐阜市北一色を結ぶ県道は、通称「おがせ街道」と呼ばれている。途中、土山(どやま)の信号を西に向かうと右前方に同じような形をした、小さな山が二つ並んで見える。私は30年以上、通勤でこの道を通っていたが、長森地区の里山ぐらいにしか思っていなかったので、名前も知らなかった。もう1年以上前だったかと思うが、私のサイトと相互リンクを戴いている「岐阜県の山歩き」のラクさんが、金華山に近い山々を1日でいくつか登っておられたのを拝見したら、この二つの山も入っていた。また、「可児からの山歩き」の大野さんのサイトにも洞山のページがあった。可児市からわざわざ登りに来られているのだから、近くに住む者としても登ってみることにした。結果は、バリエーション豊富のイイ山歩きができた。

このところは連日、夏日が続き、昨日の岐阜の最高温度は28度だった。朝も20度近くまで気温が上がり、10月下旬とは思えない陽気が続いている。この日も夏のような暑さで、仕舞ってあった夏用の登山服を上下とも出した。今日のコースは登山口と下山口が離れており、帰りは下山口から家まで歩くつもりだったので、バスで出かけた。岐阜駅行きのバスを東興町で降り、岩戸公園まで歩いた。ここには金華山ドライブウェイの入口があり、若い頃は水道山の花見などによく来ていた。前に来たのは何時だったか、記憶にない。30年、いや、もっと前だったか。

公園から舗装道を進むと岩戸観音の手前に右に折れる道がある。ここが最初の目的地・鷹巣山への登山口。すぐ朱塗りの柱も鮮やかな建物がある。石柱には御成婚記念の文字も見える。帰って調べたが、どういう建物なのか分からなかった。この建物で右に曲がり、しばらく進むとよく目立つ標識が現れる。名古屋営林支局の境界見出標「界二七」とあり、この標柱は、鷹巣山の南側の稜線まで続いていた。見出標を過ぎて、すぐ分岐がある。右に進むと、岩場の道となる。左は金華山への道。

鷹巣山の頂上までは、岩場が続く。岩場のピークには、境界見出標が立てられ、頭の赤い石柱の頭部には高天良山と同じ×印があった。高天良山の石柱は御料局三角点だったが、ここの石柱の文字は風化して読めなかった。次の岩場ピークでは先客が談笑中だったので、写真は撮らなかった。鷹巣山の頂上は山名板がなければ通り過ぎてしまいそうなほど狭く、展望も手前の岩場のピークのほうが良い。



建物 境界見出標 分岐
この建物は何だろう? 名古屋営林支局の境界見出標 この分岐は右へ。左は金華山へ
岩場の道 三角点 伊吹山
しばらく岩場の道が続く ピークにあった三角点? 伊吹山が見える
岩場のピーク 鷹巣山頂上 鷹巣山頂上
岩場が続く 鷹 巣 山 頂 上


鷹巣山の山頂からは尾根道を下る。今までの岩場がウソのような歩きやすい道に変わる。中央に石が積まれた分岐がある。標識に従い洞山、野一色方面へ。標識がマジックインクの手書きなので色あせているが、矢印は右を向いている。この分岐は地形図にもない。なお、直進すると達目洞(だちぼくぼら)へ行く。更に下ると目の前に洞山(トップの写真)、下を見ると岩戸トンネルに入る車列が見える。下の2列目左の写真の中央、上に白く見えているのは木曽川。振り返ると先ほど通った岩場の崖が見える。

《ご参考》達目洞(だちぼくぼら)--- 達目洞は金華山の東山麓に位置しており、昔ながらの里山の自然を今に残している。金華山を水源とする清らかな水が湧き出して逆川(さかしまがわ)となり、この清流にヒメコウホネが可憐な黄色い花を咲かせる。このほか、コクロオバボタルやモリアオガエル、ナガボノアカワレモコウ、ノハナショウブなど多くの貴重な動植物が生息・生育しており、市内で最も生物多様性が高く、重要な自然環境を有する地域の一つである。(岐阜ネーチャーネットより)
ヒメコウホネを見たことがない方は、コチラから。岐阜県のHPからお借りした。写真では分かりくいが、花の直径は2~3センチ。ヒメコウホネは達目洞まで行かないと見られないが、花が一回り大きいコウホネなら各務原自然遺産の森の翡翠(ひすい)池で見ることができる。花期は5月~9月ころ。
ナガボノアカワレモコウは、コチラから。漢字で書くと「長穂の赤吾亦(木)紅」。フリー画像からお借りした。名前だけ聞いても「それ何?」と思うが、見たことのある人も多いだろう。すぎもとまさとのヒット曲「吾亦紅・ワレモコウ」とは、別種だが、名前のとおり、ナガボノ・・・の方が頭の部分が長い。花期は8~10月ころ。

歩きやすい道を、どんどん下る。麓まで下りてしまいそうだ。今日の山は尾根の縦走ではなく、一山登って麓近くまで下り、また、次の山に登ると言う感じなので、三山の稜線歩きというところか。広い道に出た。掘割のような道は、地形図を見ると鷹巣山と洞山の鞍部に当たる。標識も手書きだが詳しく表示してある。広い道に出たら、一旦、右に行く。すぐ左側に横長の標識がある。この標識にある狭い道が洞山への登山口。なお、この広い道を西に進めば岩戸公園に出るので、帰路、同じ道を帰る場合は、鷹巣山を経由せずに岩戸公園の駐車場に戻ることができる。

洞山へは、右山で長いトラバースをする。この先は地形図に道が載っていない。この日、国土地理院の地図とコンパスを持って出かけたが、分岐では地図を見ることなく標識を頼りに歩いた。この先の分岐では、最初(中部電力の巡視路標識がある)は右へ、次の分岐は左だが、どちらも木が倒れて通せんぼしている。普通は行ってはいけないという目印だが、標識が道案内をしてくれるので、それに従う。

鷹巣山の道には、クモの巣は見られなかったが、洞山は通る人も少ないようで、顔や服に引っかかる。この季節、人気のない山ではクモの巣が多い。それでも9月に行った岐阜市の城ヶ峰ほどヒドクはないので、ストックをイチロー選手のバッテングフォームのように正眼に構えて進む。クモの巣は、権現山への登り道まで続いた。洞山への登りは、気にならない程度のアップダウンをするとまもなく頂上に着く。山頂はドーナツ型の広場で、穴に当たるところに雑木が繁っている。展望もないので長居することなく四等三角点の写真を撮っただけで、次の権現山に向かった。権現山への登山道は、南東の道を下る。頂上からは東北方向にも下る道があるので、行かないよう注意。洞山からの下りは、今日のコースでの一番の急勾配。登山道から正面に見る権現山に向かって、急降下する。


尾根道 分岐 標識
尾根道を下る 分岐 分岐の標識 右へ
岩戸トンネルの上 振りかえると 林道に出る
岩戸トンネルの上から 振り返ると先ほど通った岩場の崖が見える 広い道に出て右へ
標識 洞山の登山口 分岐その1
この横長の標識を確認 洞山の登山口 ここから登る 分岐1(中電の標識は無視する) 右へ
分岐その2 標識 山道を登る
分岐2 左へ 分岐2の標識 クモの巣の多い洞山への登山道
洞山頂上 権現山 権現山への道
洞山頂上 権現山が近づいてくる 権現山の頂上への広い道


権現山頂上は琴塚白山比咩神社(以下、「白山神社」と表示)の奥の院で、朱塗りの鳥居と祠がある。ステンレスのベンチもある。そういえば、岩戸公園を出てから写真を撮るために立ち止まった以外、2時間近く一度も休憩していなかったので、ここで大休止とした。風もなく絶好の山日和。山頂は見晴らし抜群。とても200メートル足らずの山とは思えないほど。鷹巣山の岩場のピークや少し下りたところも展望が良かったが、ここは、ほぼ360度見渡せる。日野舟伏、岩田山は目の前。遠くの山は、写真には写りが悪かったので、ご紹介できないが、能郷白山、舟伏、高賀三山もよく見えた。雲がなければ、御岳、乗鞍まで見えることだろう。

岩戸公園に駐車した人が権現山から戻る方法は、

① 来た道を戻り、洞山と鷹巣山の鞍部の広い掘割道に出たら左に曲がる。岩戸公園に通じている。

② 白山神社に下り、バスで東興町まで行き、岩戸公園まで15分ほど歩く。

③ 白山神社に下り、徒歩で岩戸公園まで戻る。私は歩いてはないが、40分くらいか。ただし、舗装路歩きで、東興町まで歩道はない。

私は自宅まで歩いて帰るので、白山神社に向かった。途中で、琴塚秋葉神社へ25分の分岐があった。自宅に帰るには、秋葉神社のほうが近いので迷ったが、この山行記を完成させるには、ゴールは白山神社とした。道は一部、岩ガレたところがあったが、全体には歩きやすい道。100メートル置きに距離の道標が立っている。山頂に近い最後の道標は500メートル(表示は五百米)。神社に着き、安全登山の御礼をして本日の山歩きは無事、終了。

白山神社にも広い駐車場があるので、車2台で行けば岩戸公園と両方に置ける。駐車場の看板には、24時間以上の駐車禁止とあるので、日帰り登山の車は、お許しいただけるようだ。なお、バス停は、神社前の県道がバス通りで、右(西)へ数分歩くと、澤田病院の前に東野一色(ひがしのいしき)というバス停がある。岐阜駅、東興町へは、どのバスに乗ってもよい。

 



権現山頂上 43タワー 名駅高層ビル群
権現山頂上 頂上から岐阜駅前の43タワービル 名駅前の高層ビル群
金華山 百々ヶ峰 洞山と鷹巣山
金華山 百々ヶ峰 洞山(左)と鷹巣山
白山神社からの道 こんな道 白山神社
白山神社への道標 一部 岩ガレのこんなところも 琴塚・白山比咩神社


コース地図へ

このコース地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したもので、コースの赤線はイメージです。

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