沖縄の山歩記![]() いりおもてじま 西表島縦断トレッキング |
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今回は、沖縄本島から400キロ離れた、西表島縦断のトレッキングツアーに参加した。沖縄に来たときから一度はチャレンジしてみたいと思っていたが、なかなか機会がなかった。このコースは単独では入山できない決まりなのだが、私の回りには西表島を歩きたいという人がいない。また、入山口と下山口が島の北と南に離れているので誰かに送迎してもらうか車の回送を依頼しなければならない。そんなとき、浦添市にあるスポーツショップの山歩きツアーで「西表島・於茂登岳・野底岳4日間」というツアーを見つけたので申し込みをした。
縦断日 : 平成27年3月19日
山 名 : 西表島
読 み : いりおもてじま
全 長 : 約20km、大原港まで歩くと23km
地形図 : 船浦・美原・西表大原
浦内川船乗り場---(船30)---軍艦岩---(50)---マリウドゥの滝展望台---(20)---カンビレーの滝---(120)---第二山小屋跡---(30)---イタチキ川出合 ---(105)---中間広場---(40)---第一山小屋跡---(120)---最高地点(分水嶺)---(15)---大富口---(100)---大富遊歩道入口
端数は5分単位で切り上げ。ツアーなので休憩も多く標準時間より多め。食事時間以外の休憩、見学時間を含む。
初日は石垣島から高速船で西表島に渡る。ホテルに入る前に由布島に立ち寄る。由布島へは水牛の引く車に乗って渡る。周囲2キロしかない小さな島だが、観光用の植物園になっている。水牛車に乗ると1,400円だが、引き潮時に歩いて島に渡っても一人600円の入島料が必要。時間が止まったような、のんびりとした風景があった。
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軍艦岩への船が出る | マングローブ林、浦内川右岸 | マングローブが続く、左岸 |
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幻の花、セイシカ(聖紫花) | セイシカはこんな花(GKZ植物辞典より) | マリユドゥの滝、右上はカンビレーの滝 |
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カンビレーの滝 | 岩盤のような河原を歩く | 直径80センチのポットホール |
あちらこちらに穴の空いた岩場の河原を水の流れを避けて登っていくと「横断道入口」と「←カンビレー口 1番 大富口→」と表示されたT字型の道標が立っている。この道標は、ここから縦断道出口の大富口まで400mおきに24本立っている。入口には「横断道」と表示してあるが、このコースは「横断」なのか「縦断」なのか?。道は北西から南東に斜めに抜けているが、中央部分は北東から南西に進むので、全体図を見ると「縦断」だろうなぁ。亜熱帯特有の植物が繁茂するジャングルの道を行く。高温多湿で空も見えない道を登ったり下ったりを繰り返す。川を跨いだり垂れさがった枝の下をくぐったり、沢の横断、遡行も幾度も繰り返す。一年の3分の一は雨が降るというここは、日本のアマゾンと言われているそうだ。広い空間のある第二山小屋跡を通過すると30分もしないうちに大きな沢に出合う。イタチキ川出合である。イタチキ川は岩盤の上を水が流れる。流れが速いので、ロープを掴んで渡る。手を離すと流されてしまいそうだ。ここで長靴以外の人は、全員、靴上浸水した。風が気持ちよいところなので、もっと長く居たいところだが。日没までに最終地に辿り着きたいので、小休止のみで出発。ここから往復1時間ほどで西表島の中心にあるマヤグスク(猫の城)の滝に行けるのだが、時間がないのでパスしたようだ(大滝さんは話したかもしれないが、最後尾にいたので聞こえてこなかった。しかし、そんな秘境の滝があると話をすれば皆さんが行きたがるので日が暮れてしまうだろう)。
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登山口 | 1番の道標、これから24番までが縦走道 | 登ったり下ったりの繰り返し |
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時折、赤布が道を教える | 第二山小屋跡 | イタチキ川出合、渡ってから上流を撮影 |
しばらく歩くとロープの下がっている崖下にでる。ロープを頼りに登ると続いて垂直のロープがある。今回のコースの唯一の急登である。西表縦断道はイヤになるくらいアップダウンを繰り返すので、実際に登っているのか下っているのか、さっぱり分からない。また、ジャングルの中では展望もない。時折出てくる赤布が道の正しさを教えてくれる。我々はガイドについていけば道迷いの心配はないので安心して歩いたが、ガイドがいないと、山慣れた人でも不安になるだろう。ガイドブックには「このコースを歩くときには、一度でも歩いたことのある人に同行してもらうのがベストだ」と書かれているが、一度歩いただけの人は当てにはできないだろう。自分の力で歩いたのではなく、私のように連れて行ってもらっただけだから。
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このコース唯一の急登 | 垂直の崖はロープで登る | こんな道が延々と続く |
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中間広場 | 数え切れない渡渉を繰り返す | 分水嶺、標高244メートル |
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最後の24番道標 | 縦断路はここで終わる | Gather round! Photo by Neos. |
《ニュース》 平成27年5月24日、西表島のトレッキングツアーに参加していた名古屋市の男性(51)とガイドが川を横断中に流された。ガイドは自力で岸にたどり着いたが、男性は下流の高さ15mの滝つぼに転落し死亡が確認された(八重山毎日新聞より)。お出かけの際には、十分、ご注意ください。
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ガイドの大滝さん紹介…北海道の札幌市出身、マリンサーフィンに熱中し、気が付いたら西表島で暮らしていたとか。カヌーとトレッキングの「西表島タイドライン」を経営。カヌー&トレッキングやシーカヤック・シュノーケリングなどの申し込みは、〒907-1541 沖縄県八重山郡竹富町上原339-1 TEL/FAX : 0980-85-6014 |
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◎お願い
この日記は、歩いた日、当時の個人的な記録です。リスクは自己責任でお願いします。