鉄塔の下を抜けると、すぐ分岐がある。左へ行かなければいけないのだが、右の道が明瞭なので右に行ってしまった。(上の写真の光っている道)おかしい!どんどん下っていく。そのうち中電の鉄塔No.50への標識が現われる。そこで気がついて戻った。よく見ると分岐には「← 石谷」の表示板があった。
この分岐から左の道を行くと頂上まではピークを2つ越えていく。最初のピークは、何も目印がない。ただ登って下るだけ。2つ目のピークは、小広場に石が積んである。ケルンではなく無造作に積まれている。正面に頂上が見え、最後の登りが始まる。すぐ頂上に着く。頂上は周囲を木々に囲まれているので、一部、南方面からの陽が差し込んではいるが、展望はほとんどない。丸太が積んであり、ベンチ代わりに腰掛けるようになっている。手書きの山名板が、あちらこちらに4枚ほど掛っていた。揖斐川町の「城ヶ峰」は、城の遺構もあり、以前は山城があったことをうかがわせるが、この山は、名前は城ヶ峰だが、それらしき遺構は残っていない。また、城があったような平らな場所も見当たらなかった。
分岐から頂上までは尾根伝いに道がついているので、迷うことはないのだが、しばらく誰も登っていないようで、クモの巣がヒドい。右上の写真の白い線は、全部クモの巣。写真に平行に目を近づけて見ると、お分かりいただけると思う。クモの巣を払うため、ストックを前に突き出してクルクル回しながら進んだが、それでも帽子から顔からシャツにも次々に引っかかる。パシパシと音を立ててクモの糸が切れるのが聞こえる。決して大げさではない。分岐から頂上まで、クモの巣の中を歩いているようだった。頂上ではシャツや帽子を脱いで糸を払ったが、布にピッタリついているので、なかなか取れない。ストックは、まるで細い綿菓子のよう。城ヶ峰からは、尾根通しに三角点のある石谷まで行くつもりで登ったが、この先は、まだ、今来た倍の距離を歩かねばならない。クモの巣には、いい加減、ウンザリしていたので、これ以上進むのを断念し、来た道を戻った。帰路も、自分が払ったクモの糸が木の枝からぶら下がっており、こんどは顔面攻撃を受け、下に着いたときには、帽子とメガネのレンズにこびりついていた。この山は、夏以外の季節に登るべきだった。
なお、尾根の取り付きから登山口への下りは、石まじりのガラガラ道や落ち葉の溜まっているところもあり、足元が滑りやすく不安定となるので注意されたい。私はへっぴり腰で下りたので、登りと同じ時間が掛った。
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