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☆はじめに / Prologue

於茂登岳は、沖縄県で一番高い山である。といっても五百数十メートルなので、本土の山と比べることは、あまり意味がない。以前から一度は行ってみたかったが、なかなか機会がなかった。今回は、浦添市にあるスポーツショップがこの山のツアー登山を計画されたので参加した。ツアーなので勝手に立ち止まって写真を撮るわけには行かないので枚数も少なく、すべてのポイントでは撮影していない。

なお、この山の元来の表記は「大本嶽」で、石垣島の「おおもとのやま」という意味だとか(ヤマケイ新・分県ガイドより)。

☆データ / Data

登山日 : 平成27年3月21日
山 名 : 於茂登岳
読 み : おもとだけ
標 高 : 525.8m
地形図 : 川平

☆コース時間 / Course Time

登山道入口---(40)---登山口---(90)---頂上---(80)---登山口---(30)---登山道入口

端数は5分単位で切り上げ。ツアー登山なので、休憩時間を含む。

☆記録 / Report

石垣市内から県道87号線を北に向かう。「於茂登岳1.7km」の道標が現われる。我々は大型バスなので、この道標の下でバスを下りる。ガイドの話を聞きながら、のんびりと舗装路を西に向かうと30分ほどのところに駐車場がある。ここを右折すると未舗装路となり、10分も歩くと登山口に出る。登山口には杖が何本も置いてあったが、皆さんが借りたので最後に残ったのは金剛杖みたいに長く、材質がしっかりしていたので重かったが、ありがたく、お借りした。なお、車は、この登山口の前にも数台置くことができる。

登山道は土もあれば、古びたコンクリートの打ちっぱなしに土留もありという統一性のない補修を繰り返したような道である。整備されすぎている登山道も違和感があるが、こういう中途半端な道は見た目も悪く、沖縄県最高峰という山のイメージを損なっている。10分も歩くと立派な石碑があわられる。「大御岳ぬ清水」の文字が読めるが、神聖な場所から水でも湧いているのであろうか。もともとこの山は「ウムトゥダギ」と呼ばれ、石垣島の「おおもととなす山」と言われている信仰の山なので、安全登山のお祈りをしてご挨拶した。さらに進むと、昔の炭焼き場の跡があり、その先は丸太を2本組んだ橋に出る。2本に少し段差があるので慎重に渡る。この辺りからは亜熱帯の樹林となり、歩きやすい道となる。

涸れた沢を横切ると最後の水場がある。もともと沢の水は飲まないようにしているので、この日も1.5リットルも持っている。結果はポカリ500cc1本しか使わなかった。このあとは、このコースでは一番の急登となる。ここには一部、硬質ゴムの土留めがしてある。登りはいいのだが、下るとき靴を載せるとよく滑る。いつも使っている靴は、履き慣れてはいるが相当傷んでおり、その靴で飛行機に乗るのは勇気がいる。そのため、新しいのだが3年以上、一度も履いたことのない靴を使ったため、ソールが劣化し硬くなってしまったようで、余計に滑る。

急登から平坦な道に差し掛かると、登山道からヒカゲヘゴ越しに於茂登の頂上が見えてくる。見たところ頂上までは30分ほどか。やがて道が尾根筋らしくなり、琉球竹の道となる。ひと登りすると、頂上まであと10分の古びた看板が現われ、続いて頂上は左への、これまた古い道標が現われる。右上に鉄塔が見え隠れし、正面に2階建ての建物が出てくる。防災関係の施設とある。ここが頂上かと思ったが、そうではなかった。 この建物から左に進むと足元に三角点があり、於茂登岳のプレートが懸けられている。これが本物の三角点である。本物があればニセ物もある。そこから少し進んだところに腰より少し低い岩があり、その下に手書きで三等三角点と書かれ賽銭箱が置かれているが、これは三角点ではないとガイドが教えてくれた。

山頂は広場になっている。背丈の高い草や琉球竹があるので360度の展望ではないが、目の前には於茂登より、わずか50メートルだけ低い「桴海(ふかい)於茂登岳」がそびえ、前日登った「野底岳」や遠くの海まで見渡せる。残念ながら、この日は曇り空で太陽が隠れ、コバルトブルーといわれる海の美しさを見ることが出来なかった。頂上では、沖縄県の最高峰登頂を祝して岩の上に乗って記念写真を撮り合った。 昨日登った野底岳では、地元の親子二人と会っただけだったが、この日は祝日の土曜日。駐車場も満杯で、幼稚園の遠足や外国人も含め登山者は多かった。


        
道標 道標 駐車場
県道87号線に立つ標識 この道標が県道沿いに立つ この先、直進した所にも置ける
道標 登山口 登山道
登山口は右へ 登山口 登山道
石碑 炭焼き跡 登山道
大御岳ぬ清水の碑 炭焼き場跡 このあたりは整備された道
沢 水場 頂上の展望
涸れた沢を横切る 最後の水場 途中から頂上が見える
琉球竹の道 道標 道標
琉球竹の道 本当に頂上まで10分だった 頂上へは左へ
鉄塔 三角点 ニセ三角点
鉄塔が現われる 本当の三角点 これは三角点ではない



コース地図へ

 このコース地図は、国土地理院の電子国土Webにより作成したものです。 コースの赤線はアバウトです。

 左は県道87号線付近から見た於茂登岳。  


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◎お願い
この日記は、登った日、当時の個人的な記録です。必要な情報を網羅してはおりません。リスクは自己責任でお願いします。