岐阜・三重・滋賀県を中心とした山歩記

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データ

登山日 : 平成23年10月9日

山 名 : 御岳・飛騨頂上(上の写真は、鈴蘭スカイラインの大平展望台から撮影。左から継子(ままこ)岳、摩利支天山、剣ヶ峰、継母(ままはは)岳、飛騨頂上は、継子岳の右稜線上、摩利支天との鞍部の少し左。手前は三間山)

読 み : おんたけ・ひだちょうじょう

標 高 : 2,811m

地形図 : 胡桃島、御嶽山

問い合わせ :下呂市役所・観光商工部観光課 ℡0576-24-2222、 飛騨頂上・五の池小屋 ℡090-7612-2458(6/1~10/15 20:30まで)

登山口へのアクセス

・国道41号線の下呂市小坂町から県道437号線に入り、小坂町落合集落へ。

・落合の信号を直進し、県道441号落合飛騨小坂停車場線に入る。右折すると湯屋温泉。

・1時間のロングドライブで峠をいくつも乗り越し、濁河温泉へ。道の終点が登山口駐車場。

コース時間

濁河温泉駐車場---(40)---湯ノ花峠---(25)---のぞき岩避難小屋---(25)---お助け水---(65)---五の池小屋・飛騨頂上---(75)---のぞき岩避難小屋---(70)---濁河温泉駐車場

端数は5分、10分単位で切り上げ、休憩時間は含んでいない。

山行記

この山の主な登山道は、岐阜県側から小坂口、胡桃島口(途中で小坂口道に合流)、日和田口の3ルート、長野県側から王滝口、黒沢口、開田口の3ルートの計6ルートある。今回は小坂口から飛騨頂上を目指した。連休中の小屋泊まりは避けたかったので、剣ヶ峰までは行かず、飛騨頂上を下りてから下島温泉に宿泊した。本当は濁河温泉で泊まりたかったが、前日チェックでも5軒とも満室で、下島まで戻らないと空室がなかった。

新しい地図を見ると御岳の標高は3,067メートルだが、私が学生だった頃の地図は、3,063メートルだった。いつの間にか4メートルも表示が高くなった。今でも国土地理院の地形図は3,063メートルなので、三角点の場所は3.063メートルなのだろう。御岳は、御嶽山とも言われる。日本百名山で「岳」がつくのは44、「山」とつくのは51ある。「岳」=「嶽」なので、御嶽山は「岳」と「山」を同時に持つ山である。wikipediaによると同名の山は全国各地にあり、一番高いのは、この岐阜・長野県境の御岳だが、自宅近くにも東海北陸自動車道上り線の関SA西に125メートルの「御岳山」があり、岐阜県海津市の「石津御岳」は車で1時間で行ける。東京の青梅市では「みたけさん」という。ほかにも「みたきさん」、「みだけやま」、「おたけやま」などと呼ばれる山がある。沖縄パワースポット旅行記によれば 沖縄では御嶽を「うたき」と読み、山ではなく、聖地という意味。本島南部の斎場御嶽(せーふぁうたき)は世界遺産に指定され、沖縄本島の最高の聖地という。

この山は、小学生の頃から馴染みがあった。近所のオジサンやオバサンたちが御嶽講(こう)で、お参りに出かけたからだ。意味は分からなくても、「六根清浄」と唱えながら登ることは、当時から知っていた。

《ご参考》六根清浄(ろっこんしょうじょう)---意味は人間の欲望や迷いを断ち切って、心身を安らかに保つことで、「六根」とは、人間が迷いを生ずる原因となる眼、耳、鼻、舌、身、意の六つの感覚器官を言う。「どっこいしょ」の語源とも言われている。(四文字データバンクより)

御岳は山渓などからガイドブックが何種類も発行されており、Webでも数多く検索できるので、今回の山行記は、写真説明のスタイルでご紹介する。


駐車場

(左)濁河には午前9時20分ごろに着いたが、すでに駐車場は満杯。かろうじて、傾斜のある岩がむき出しのところに止めた。写真は上の段の駐車場。この下段にも車の腹をすりそうなスロープを下りたところに十数台は置ける。料金は無料。ここに置けないときは、手前の市営駐車場まで戻る。

(右)登山道の入口標識。赤いマークの標識は、はじめオリエンテーリングのパーマネントポストかと思ったが、五の池まで続いており、1から42の番号が100メートル間隔で付いている。

登山口
嶽橋

(左)右側にバイオトイレを見ながら里宮方向に進むと、嶽(だけ)橋を渡る。写真は振り向いて撮影。

 

(右)橋を渡ったところに御嶽神社の里宮。ここから飛騨頂上まで4.3キロ。

御岳神社里宮
七福神

(左)里宮の七福神がお見送り。

 

 

(右)登山道は、こんな道で始まる。

登山道に入る
仙人橋

(左)およそ10分で仙人橋を渡る。仙人橋を渡ると右折する。紅葉には、まだ早いのか?

 

(右)仙人橋を過ぎるとこんな注意書きがあった。腐ってボロボロの手すりだった。

危ない手すり
木道

(左)木道が続く。滑り止めがついており、下りのときはグリップが利いて歩きやすかった。下る人のために木に傾斜も付いていた。

(右)敷石の道は、県の補助金事業で整備したと表示があった。写真の場所は、きれいに並べてある。石組は、歩きやすくするためタイラな面を上にするのが基本だが、尖ったところを上にした石が幾つか見られた。水平に置いてくれれば問題ないが、斜めに置かれると靴を下ろすところがない。

石組の道
ジョーズ岩

(左)ジョーズ岩。鼻先、口元は、なるほどジョーズ。映画がヒットする前は、何と呼ばれていたのかな?。《ご参考》映画を知らない若い人のため‥ジョーズとは人食いサメのこと。

(右)湯ノ花峠。2,103メートル地点。名前は峠だが、地形は峠ではなかった。人ではなく、湯の香りが通り越す峠だとか。この先、のぞき岩の手前で胡桃島口の道を合わせる。ときおり硫化水素の臭いが漂ってくる。同行者は、全く感じなかったらしい。

湯ノ花峠
湯ノ花峠の鐘

(左)湯ノ花峠の鐘。木槌があったので、鳴らして安全登山を祈願した。澄み渡るようなイイ音がした。

 

(右)のぞき岩避難小屋。屋根も壁もトタン葺き。入口の戸が壊れ、廃屋状態。のぞき岩は、小屋の反対側に表示があったが、立ち入り禁止のロープがあり、どの岩がのぞき岩なのか、よくわからなかった。

のぞき岩避難小屋
登山道の霜柱

(左)登山道の霜柱。時間は10時半を過ぎていたが、まだ残っていた。家に帰って調べたら、この日の山頂の気温は、午前5時で0度だった。

 

(右)8合目のお助け水、2,450メートル地点。今は水は出ない。木のベンチには、山ガールの先客がいたので、道を急いだ。飛騨頂上までは1.3キロ。森林限界までは、もう少しだ。

お助け水
紅葉

(左)きれいな紅葉は見られなかった。御岳では10月の5日、7日に雪が降り、紅葉する前に枯れたり、葉が落ちてしまったようだ。

 

(右)登山道から乗鞍。

乗鞍が見える
森林限界

(左)森林限界に出た。この地方では、2,500メートルぐらいで森林限界となり、這松(はいまつ)帯になる。下界がよく見える。

 

(右)岩場歩きが始まる。ここはストックに頼ると、かえって危険。

岩の道
石仏

(左)小坂ルートの石仏。田ノ原から登ると金剛童子、石神とか遥拝所、火祭場や大江権現、大権現三立像など宗教色の強い施設、像が多いが、岐阜県側は少ない。7年前に田ノ原から登ったときは、2人に1人は白装束だったが、この日は白装束の人を一人も見なかった。

 

(右)雷鳥岩と表示が出ていた・・・。

雷鳥岩
ジグザグ道

(左)ジグザグ道になると、飛騨頂上と五の池小屋は、もうすぐだ。ここで本日、一番若い山ガールに出会った。お母さんが「この娘(こ)、6歳ですよ~」と教えてくれた。久々の2,500メートル越え登山なので、この辺りまで来ると、少し息が苦しい。

 

(右)幾重もの山並み遥かに白山を臨む。

遥か白山
五の池小屋

(左)五の池小屋。増築して平成23年6月から収容が100名と倍増した。それでも昨日、10月8日は1人に0.5畳だったとか。ここで昼食。オニギリを持っていたので、みそ汁を頼んだ。1杯300円。同行者はホットワインを注文し500円。なお缶ビール350mlが500円。カップ麺500円なり。高樹沙耶(益戸育江の本名で「相棒」に出演)似のスタッフが運んでくれた。

(右)結氷した五の池。それまで、シャツの上にベストを着ただけで、ここまで来たが、寒い!小屋を出るときには、フリースを着込んだ。

五の池は結氷
三の池

(左)三の池

 

(右)中央が剣ヶ峰。右は摩利支天山。御岳は見る場所によって形を変える。開田高原から見ると長い裾野が美しい。乗鞍スカイラインから見るとノコギリの歯ように見える。チャオから見ると継子(ままこ)岳が富士山みたいだ。私の家の近くの三峰山から見るとこんな形。どの山に登っても御岳が見えると方位が分かる。左の尖った山は2,897メートル峰。継子岳より高いのに名前がない。継子扱いだ!。

剣ヶ峰
飛騨頂上1

(左右とも)2,811メートルの飛騨頂上。立派なお社はピッカピカ。光り輝いていた。

小坂口から、ここまで急登もなく、危険箇所もなく順調に2時間半で登ってきたが、宿が濁河から1時間もかかる下島温泉なので、昼食後、直ちに下山した。

飛騨頂上2


平成16年8月の「田の原から剣ヶ峰」の記録は、こちらから(コース時間中心で、山日記はありません)



コース地図へ

このコース地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したもので、コースの赤線はイメージです。

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