ハイホーの山日記




おわりふじ・おわりはくさん・おわりしぎさん・ほんぐうさん
尾張富士・尾張白山・尾張信貴山・本宮山
275m・224m・200m・293m


この地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したもので、赤線はイメージです。

(H22/1/11)
大宮浅間神社駐車場---(30)---尾張富士奥宮---(15)---明治村正門---(15)---県道16号線出合---(40)---尾張白山神社---(70  この間、道を間違えました−地図の青線の部分−時間は参考になりません)---本宮山・信貴山への分岐---(30)---尾張信貴山本堂---(15)---本宮山奥宮---(30)---本宮山・信貴山への分岐---(35  地図の緑色の線は、車に戻った道)---大宮浅間神社駐車場


 この季節は、岐阜県、三重県、滋賀県とも雪の山が多いため、雪の心配のない山を探していたところ、『山渓』の平成22年新年号に尾張三山が紹介されていた。これに尾張信貴山を加えた四山を周回することにした。愛知県の山に登るのは、小学校の林間学校で鳳来寺山に登って以来である。愛知県は私の出身県でありながら、なぜか疎遠だった。

 起点は犬山市大宮浅間神社。
◎登山口へのアクセス
・県道27号線の羽黒の交差点を明治村方向に。
・名鉄小牧線の踏切を渡り直進する。
・長者町団地に入るが、道なりに進むと突き当りが大宮浅間神社。
・神社で右折し(左折すると明治村へ)、坂を上がると広い駐車場がある。ここを利用させていただいた。


   まずは尾張富士へ

 尾張富士は、石上げ祭りで知られる。本宮山との高さ比べが起源といわれ「石を尾張富士に上げた者は、願いが叶う」といわれている。言い伝えによると、昔、尾張富士の麓にあった五郎丸村に住んでいた村人が、尾張冨士浅間(せんげん)神社に修行に出向いたとき、祭神の木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が夢枕に現れ「尾張本宮山と山の高さ競争をして、負けてしまったのが悔しくてならぬ。もしこの山へ少しでも石を積み上げて高くしてくださる人には、望みを叶えてあげよう」と告げた。これを聞いた五郎丸村の人たちは、天保の飢饉(江戸時代)の時「富貴長寿、子孫繁栄、五穀豊穣」の祈願として、木曽川の巨石を拾って浅間神社に奉納したのが始まりといわれている。

 石をくくりつけた担ぎ棒に笹竹を立て、願い事を書いた5色の手拭いで飾り、浅間神社でお祓いを受け山道を登る。毎年8月第1日曜日に行われる。

 そんな謂れからか、登山道(お参りをする人には参道)の両側にはおびただしい数の献石が立ち並んでいる。CBCラジオ つボイノリオさんの献石も目立っていた。放送禁止歌のつボイさんのイメージと神社とは縁がないように思えるので、若干、違和感あり。
 

大宮浅間神社の駐車場、中央の建物はWC 駐車場の東側から登ってゆく
駐車場の西側から登る道もある いきなり岩がゴロゴロの道を登る


 道は急勾配の箇所もあり、石段あり、大きな石畳あり、岩のゴロゴロもある。頂上の奥宮に着くと人が大勢いた。私の登った登山道は人が少なかったので(2組3人のみ)、他の登山道から登ってきた人が多い。周りを見ると手ぶらや杖だけの方もあり、地元の方の散歩道にもなっているようだ。ザックを担いでいるのは、私と年配の男女ペアだけだった。
 

途中にある中宮 振り返るとこんな道を登ってきた
尾張富士頂上の奥宮



 ここから明治村へは、奥宮の裏の急な石段を下りる。石段は幅もピッチも異なるので歩きにくい。落ち葉でスリップしないよう気をつけた。途中、舗装路に出るが、まっすぐに横切る。左に行くと浅間神社に戻ってしまう。右は明治村に下りる道だが遠回りとなる。林道を横切ったあとは、歩きやすい道となって下りたところが県道453号線(明治村小牧線)の明治村の正門前である。正門を左に見て南へ進む。
 ここから尾張白山登山道入口の峠まで、ずっと舗装道路歩きとなる。


奥宮から明治村への下り道 舗装路に出るが横切る


   続いて尾張白山へ

 入鹿池を左に見ながら進むと県道16号線に出るが、横断して細い道を真っ直ぐ進み、神尾の集落に入る。三叉路を左折する以外、道なりに進む。車止めがニ箇所あるが、歩行者は通行可。この道は林道大山池野線で、ふれあいの森と兒の森の間の峠に出る。峠には大きな案内図と駐車場も設けられている。ここが尾張白山の登山口となる。
 ここからは大勢の人とすれ違う。途中、分岐はあるが、とにかく高い方へと歩く。途中、御岳が望める御岳神社を通り、大きな鳥居のあるところにでる。そこが白山神社だった。

 尾張白山からから本宮山に向かうには、西北方面に進まなければならなかったが、2万5千分の1の地図にも道は載っていないのに分岐が多く、下へ、下へと下りている内に、方向違いの環境センターに出てしまった。もう、山道を戻るより舗装道路を東進し、県道453号線(明治村小牧線)を北上した方が早いと判断した。上記地図の青色部分だが、電子Webの特大画面から、はみ出してしまった。ご容赦。


峠の案内図 尾張白山への登山口
途中の御岳神社、写真には写らなかったが御岳が見えた 尾張白山神社
曇天で眺望は今ひとつだった 下っているうちに、こんなところに出た


  「なんじゃもんじゃ」の自生地を訪ねる

 遠回りしたが、愛知用水を渡り、右手にお墓があるところの手前を左折し、本宮山、尾張信貴山の取付き道に入る。南から入ったので、目印が何もないが、北からなら、左手にお墓があるので、すぐわかる。再び愛知用水を渡ると右側にヒトツバタゴの自生地がある。4月下旬から5月上旬に小さな花がびっしりと咲くと真っ白な雪が積もったようになる。そんな優美な樹で、人はその不思議さから「なんじゃもんじゃ」と呼んで親しんだ。モクセイ科ヒトツバタゴ属の落葉広葉樹で、英語の通俗名も「SnowFlower/Snow Blossom」(雪の花)という。自生地は、ここ犬山市池野町と長崎県対馬列島の最北端、上対馬町のみだそうだ。今の季節は、花はもちろん葉も全て落ちてしまっている。「なんじゃもんじゃ」の花を見たい人はゴールデンウィーク頃、稲沢市の愛知県植木センターに行けば、たくさん見られる。「稲沢植木センター」ではなく、「愛知県植木センター」なので、お間違えなく。

 ◎愛知県植木センター
    稲沢市堀之内花ノ木129 電話0587-36-1148
    土日祝日は休園(ただし、ゴーデンウィーク中の日曜日は臨時開園)

 自生地を過ぎて、すぐ三叉路がある。地図を見ると直進でも右折でも尾張信貴山に通じている。前方からハイカーがやってきたので、「どちらから来られましたか?」と聞くと「信貴山から来たが、私有地なので入るなと書いてあった」と言われた。咎められて引き返すと大回りとなるので、右折して北回りで行くことにする。徐々に登り勾配になる。タイヤ痕はあるが、道はえぐられて荒れた箇所も多い。オフロード車なら、車の動力性能を試したくなるような道だ。


県道453から本宮山・信貴山への入口 ヒトツバタゴの自生地 こんな花が咲く


 
   信貴山と本宮山へ

 峠に出る。峠はT字路分岐になっている。分岐には道標がある。左:信貴山、右:本宮山、大懸神社とある。まずは、信貴山へ。ほぼ水平な尾根道を5分も歩くと信貴山の本堂があった。石段を登って回り込むと本堂の正面に出ることができ、濃尾平野を遠望できる。
 本宮山へは同じ道を戻る。分岐まで戻ると道幅が広くなる。鳥居をくぐり、石段を登りきると分岐の標識から10分で本宮山奥宮である。三角点は建物の裏にある。


峠の道標 尾根道から入鹿池を望む
信貴山の本堂 信貴山から本宮山への入口
本宮山の鳥居 整備された石段
頂上の三角点 本宮山頂の奥宮


 来た道と同じ道を戻る。途中で大型バイクが2台、抜いていった。県道に合流して今日の山歩きは終了。車を回収するため、県道16号線から長者町団地を抜け、大宮浅間神社に戻った。(地図の緑色の線)

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