ハイホーの山日記




すりこぎやま
摺古木山 
2,169m




(H20/5/4)
休憩舎---(75)---登山道分岐---(60)---頂上---(50)---登山道分岐---(40)---休憩舎

飯田から県道を飯田峠に向かい約1時間。摺古木山への林道と出会い右折する。別荘のような建物が過ぎると未舗装の林道となる。今まで経験したことのないような凸凹の悪路だ。通常のエグレ方ではない。フォレスターでも、ゆっくり走らないと車の腹を摺りそうになる。ところどころに落石もある。コース取りを間違えないように慎重に運転する。道幅が狭いうえに山側斜面が崩落して急場しのぎの応急修理の箇所も数箇所あった。途中、タクシーとすれ違ったが、よく車高の低い車で入ったと感心するくらいである。後でわかることになるのだが、某有名人が来ていたのだ。

30分。ついに林道の終点に到着。立派なトイレもあり、板張りの休憩舎もある。休憩舎の前から笹に覆われた登山道を登ってゆく。腰の高さの倒木を乗り越えて山腹に取り付き、右山でトラバースする。残雪が多い。途中からは、延々と雪道が続く。前夜、上でテン泊して降りてきた二人組みがスパッツを付けたほうがいいというので、急遽、巻く。何度も小さな沢を渡ったり、簡易な梯子やザレた箇所を通過する。振り返ると恵那山が堂々としている。

登山道の分岐に出る。どちらを行っても頂上で合流するので、反時計回りで行くことにし右折した。道は途中から完全に雪道?と言うより雪の斜面となり、前に通った人の踏み後だけが頼りとなる。どんどん登っていくと前行者に追いついてしまった。どうやら前行者は、道に迷っていたらしい。我々も道を探すが、踏み跡だらけで判らない。高いところへ出れば尾根に出るだろうと進むが、雪が緩いところがあり、腰まで埋まってしまって出られなくなってしまった。ようやく道標のあるところに出た。そこには大きなザッグが数個置かれてある。道標地点から、頂上に向かって平行移動する。すぐ数人の男女とすれ違うが、その中の男性は登山教室で有名なM.I氏であった。道の偵察に行っていたのであろう。林道ですれ違ったタクシーの利用者は彼らであったのだ。

ここから頂上までは、林の中を行くのだが、これが大変である。積雪量はわからないが、雪に埋もれているため針葉樹の枝が大きく張り出し、行く手をさえぎる。無理に進めば、頭が木の枝にぶつかる。脚は膝まで雪に沈みながらである。一度は腰まで埋まった。そんなわけで、なかなか進むことができない。後ろで女性の悲鳴が数回聞こえる。雪の中に沈んだのだろう。やっとの思いで頂上到着。しばらくするとM.I氏ご一行も到着。二言三言、立ち話をした後、安平路山へと下って行くのを見送った。

頂上からの見晴らしは抜群で、御岳、乗鞍、穂高、槍の北ア、木曽駒、宝剣、熊沢岳、空木、南駒、越百の中央アの山々が青空の中、雪をいただいて聳えている。感動である。記念撮影をして昼食。すると黒い雲が湧き上がってきて途端に寒くなる。やはり二千メートルを越える山である。昼食も早々に下山する。来た道を帰らず周回路を行くが、雪がしっかりとしていて歩きやすい。雪に脚を捉えられながら駆け下りた。この雪は、分岐の手前の山腹トラバースまで続いていた。沢を渡ると分岐に到着。あとは休憩舎まで一本道。

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