☆データ / Data
記録日:平成26年2月16日
山 名 : 久志岳(上の写真は、登山道の途中から久志岳)
読 み : くしだけ
標 高 : 335.1m
地形図 : 名護南部
☆久志岳登山口へのアクセス / Accses
1.道の駅「許田」を過ぎたら右の車線に移る。最初の信号を右折。
2.やや鋭角に回り込み、すぐ大きく左にカーブする。
3.道なりに進むと左に離れて建物がある。右に車が数台置ける草地がある。ここに車を止める。
4.この駐車スペースに向かって左に電柱がある。電柱の番号は「千水幹L15/78」とある。
☆コース時間 / Course Time
駐車場---(10)---登山口---(65)---展望地---(30)---頂上---(10)---南ピーク317m展望台---(10)---頂上---(65)---登山口---(10)---駐車場
端数は5分単位で切り上げ。途中の休憩時間を含む。ただし、頂上での休憩時間は含まない。
☆記録 / Report
沖縄では1月から2月にかけて、桜が咲く。本土ではまだ冬の季節だが、南の地、沖縄には、ひと足早く桜の季節が訪れるのだ。沖縄の桜は本土の品種とは異なり「緋寒(ヒカン)桜」と呼ばれ、梅や桃のような濃いピンク色の花をうつむきがちに咲かせるのが特徴。耳で聞くと彼岸(ヒガン)桜と間違われるので、最近は寒緋(カンヒ)桜とも言われることも多い。沖縄本島北部の桜の季節は既に終わっており、2月中旬の今は、那覇市以南で満開となっている。
この山については、昨年12月と今年1月にスポーツショップNEOSが、久志岳ツアーを行った。その参加者の方から山名を聞いて初めて知った。その後、東海岸を車で走ったとき、この山と辺野古岳が二つ並んで見えた。どちらも山の高さが変わらないくらいだったので、道路地図を見たら久志岳の方が、わずか3.1メートル高いだけだった。そのときは、登山口がどこにあるのか分からなかったが、今回、お誘いを受け調べたら、西海岸の道の駅「許田」の少し先の数久田地区に登山口があることを知った。地図を見ると東海岸の集落からも道があるのに登れないのは、久志岳、辺野古岳一体が米軍のキャンプシュワブ実弾射撃訓練場になっているからだそうだ。
車を止め、建物のある方向の未舗装の道を行く。自販機のイラスト看板が左にある。直進するとグレー色の廃車が置かれているので、その手前を左へ。ここには道標はない。廃車が撤去されると目印がなくなる。ヘゴ(ヘゴとは、常緑性大形の木生シダのこと。私もこんなに大きなヘゴは初めて見たが、ゼンマイ状の新芽は巨大に巻いており、沖縄が亜熱帯にあることを改めて知る)の目立つ林道を行くと道が狭くなり、シダと松のなかを行く。ところどころ、赤色のモウセンゴケが生えている。
道が広くなった小広場で準備運動をして登山道に入る。分岐が数箇所あるが、久志岳への道標を忠実にたどる。登山口から1時間ほど歩いたところで、登山道から、右に少し登ると展望の良い地点がある。場所は正面に久志岳が見えてくるところだ。同行のNさんは超ベテランなので、ご存知だったが、目印が何もないので知っていないと通り過ぎてしまう。この展望地からは、西に名護湾、東に大浦湾を見渡せる。道はアップダウン、尾根道、巻き道を繰り返すが、登山道を外さずに登って行けば頂上に着く。頂上は、三角点がなければ通り過ぎてしまいそうで、展望は全くない。私がNさんに「何となく、もう少しで頂上と言う雰囲気ですねェ」と言ったら、「そこ、頂上ですよ」と言われて、足元を見たら三角点があった。その先に潅木が切り払われた展望の良い小広場がある。正面に辺野古の海が見下ろせる。ここで大休止する。
帰路は、来た道を帰らず、周回路から下りようと久志岳南ピーク317m展望台に向かう。往路の途中に317m展望台への標識があり、分岐する下りの道があったので行ってみたが、荒れ放題の道だったので、この道で下りるのは止めた。南ピーク展望台で昼食中の男性の方の話では「何度も登っているが、周回の道は明確でないので、往路を帰ったほうが良い」とのアドバイスをいただき、再び頂上へ戻り、来た道を下りた。なお、南ピークは、5〜6人座れば身動きできないくらい狭そうだった。ピークの写真は、数名の方が食事中だったので撮影は控えた。また、この日は日曜日だったので、米軍の射撃訓練の音は聞こえてこなかった。今回は下山後、名護市のオリオンビールの工場で、かねてから欲しかった”オリオンビアナッツ”を買い、同行のNさんオススメの新山(しんざん)食堂でソーキそばを食した。久々に”美味しいそば”を食べることができた。
以下、コースの記録を写真でご紹介する。
駐車場 | この道を直進する | 飲み物が必要な方は、どうぞ |
廃車があったら手前を左へ | 巨大なヘゴの木、新芽の直径は20センチ | アメリカ海兵隊の演習場を示す標識 |
シダと松の道 | ここが登山口、右の細い道へ | モウセンゴケ |
このロープで左へ | 道標 | 緩く見えるが急登で始まる |
こんな登山道を進む | サクラツツジ | 左は辺野古岳への道、右へ |
この分岐は左へ | 左の道には、この道標 | 途中の展望地から頂上 |
332メートルの辺野古岳も見える | 展望地へは、ここを登る | ここからは、頂上直下の道となる |
九十九折れの急登 | 根こそぎ倒れた木がある | 通過しそうな頂上 |
二等三角点 | 頂上の先の展望地、ここで大休止 | 辺野古の海が見える |
317mの南ピークへの道 | 「久志岳▽地球の神様」の文字、何だろう? | この道標から分岐する道があるが、荒れていた |
コース地図へ |
このコース地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したもので、コースの赤線はイメージです。
この山と共通の登山口を持つ辺野古岳の山行記は⇒こちらから
◎お願い
この日記は、登った日、当時の個人的な記録です。ヤマケイのガイドブックのように、必要な情報を網羅してはおりません。リスクは自己責任でお願いします。
《ご参考》
平成21年2月、死亡遭難事故がありました。「HPまうんてんらばー登山情報さん」からご紹介します。
「沖縄・久志岳でハイキング中の男性が遭難し死亡---22日午後5時半ごろ、名護市久志岳の轟の滝の上流近くで、「ハイキングに訪れていた男性が気分が悪くなった」と一緒に山に入った女性から消防に通報がありました。消防は、救急車で男性の救助に向かいましたが、現場が深い森だったため、通報した女性も男性を残してきた場所が分からなくなりました。警察と消防が30人態勢で捜索を行いましたが、23日午前9時46分ごろに男性は遺体で発見されました。死亡したのは62歳の設計士の男性とみられ、警察では詳しい死因などを調べています。」
キャンプ・シュワブで山火事 米軍、実弾訓練で |
《ご注意》
名護市内各地で毒性の強いタイワンハブの目撃例が増加しており、年々、その数を増やしております。捕獲器でのタイワンハブの捕獲数は、平成24年は1年で30匹だったものが、今年(平成29年)10月現在で345匹と過去最多ペースです。久志岳の登山口のある数久田集落でも今年になって13匹が捕獲されています。タイワンハブは沖縄諸島のハブ類の中ではもっとも攻撃的で、模様が枯れ葉に似ており見つけにくいので、ご注意ください(琉球新報より)。