今回は沖縄の山歩記
☆データ/Data
登山日 : 平成26年12月7日(上のPHOTOは、辺戸岬から辺戸岳。登ったのは、一番左のピーク)
山 名 : 辺戸岳(黄金山)
読 み : へどだけ(くがにやま)
標 高 : 248.3m
地形図 : 奥
☆アクセス/Access
1.沖縄自動車道、許田ICを出て国道58号線を名護市方向へ。
2.名護市内に入る手前の世冨慶交差点を右折し、400mほど先の交差点を左折し名護東道路に入る。名護市内を通らずに国頭方面に進むことができる。
3.国頭方西海道を大宜味村からオクマ、辺土名を経由し辺戸岬を過ぎて、辺戸地区公民館を左に見て200mほど進むと、右に車が2~3台ほど置ける舗装された空地がある。ここに車を止める。
☆コース時間 /Cours Time
辺戸岳駐車場---(45)---頂上---(45)---駐車場
端数は5分単位で切り上げ。休憩時間を含む。
☆記 録 / Report
半年ぶりの山行き。沖縄本島最最北部端にある辺戸岳に登る。地図を見ると辺戸御嶽(うたき)と表示されている。別名は安須森(あしむり)御嶽といわれ、天から降りたアマミキヨ(アマミク・阿摩美久)が沖縄の島々を創ったとき、最初にこしらえた聖地といわれている。登山口の拝所には、黄金山(くがにやま)の名も見える。本当の名前は、一体、何?。場所は辺戸岬のすぐ南、辺戸集落のはずれにある。
スロープを上がっていくと、最初の分岐がある。ここにも車が止められそうだと思っていたら、登るときにはなかった車が、帰るときには1台止めてあった。この車の主とは下山の途中で会ったが、登山とは思えない荷物を背負っておられたので、祭壇を持って登られるお参りの方かもしれない。ただし、この道は凹凸が激しく、路肩にタイヤが切れそうな岩が飛び出ているところもあったので、下の駐車場に止めることをオススメする。次の分岐は左へ。ここが登山口となり階段を登る。すぐ拝所がある。ここには、「うがんじゅぬ ちゅらさや うちなーんちゅぬ ちむじゅらさ」と書かれた木札が掲げられている。意味は、同行のNさんによれば、「拝所の美しさは 沖縄の人々の 心の美しさ(だから、拝所を美しくしましょう)」という意味だそうだ。私が分かるのは、「うちなーんちゅ」だけである。
登山道は急登で始まり、その後も延々と岩場の急登が続くため、ロープ場の連続。やっとロープ場がなくなったと思ったのは、ほんの一瞬で、再び急登の岩場となり、ロープ場が続く。途中、洞窟の中に拝所があった。黄金洞というそうだが、今まで見た御嶽の中でも特に印象に残る佇まいである。ここを過ぎると、垂直に近い岩場を乗り越える。登るときにはロープにお世話にならず、手で岩を掴んでよじ登ったが、帰路は傾斜が強く、落ち葉も積もっているので、ロープを頼らないとすべりやすい。登山道には、かなり古いロープもあった。ほとんどがナイロン製のゼブラロープであり、古くなるとささくれ立つので、手袋は必需品。しっかり固定されているかどうか確認しながら下りた。また、岩場は石灰岩のカルスト地形がナイフの刃のように尖っているので、ケガをされないように注意されたい。
頂上は360度の展望で、北には大海原を隔てて世論島、西に伊是名島、伊平屋島、南に本部半島から やんばるの森、東に太平洋、眼下には辺戸岬が一望でき、この日は風もなかったので、快適なひとときを過ごすことができた。辺戸岬からこの山を見たとき、ピークが4つ見えた。この頂上から他のピークへ行くと思われる道があったが、どこまで通じているのか分からない。頂上には、三等三角点もあり、祠が2基ある。その片方の祠の裏に「ここは聖地です 創造主が人類の保護育成のために遣わされた御地の神々を統率される男神へ地上の天使たちが御恩と願い筋を上げる場所であります」と書かれている。本来は、一般人が登る山ではなく、祈りの人のみが登るのを許されるのだそうだ。神聖な御嶽なので、厳粛な気持ちを持って登ろう。荘厳な雰囲気を持つ登山道であり、頂上であった。
帰路、登山口から二つ目の分岐で、間違えて左に行ってしまった。登るとき見なかった放置車両があったので、間違えたのに気がついた。登山口から頂上まで拝所の注意事項はあっても、道標は一つもなかった。
辺戸岳は、正午前に下りてしまったので、この後、西銘岳に向かった。しかし登山口が分からない。持参した地図と実際の道が合わない。それらしき道を見つけたので入ってみたが、45分ほど歩いても頂上に近づく雰囲気ではない。車を置いたところに戻ったら午後3時だった。この日は登るのをあきらめ、1週間後に拡大した地図を持ってリトライした。その西銘岳の記録は⇒こちらから
駐車スペース、立っているのはサボテン | このスロープを行く | 最初の分岐は右へ、左の道には車が1台 |
次の分岐は左へ | 左に行くと登山口 | こんな道で始まる |
最初の拝所 | 岩場の急登 | 岩場が終わってもロープ場は続く |
黄金洞(拝所) | 最後の急登 | 三等三角点 |
頂 上 か ら 辺 戸 岬 |
頂上からは360度の展望(右はNさん撮影) | ||
神々が降臨したという頂上の拝所 | いの豚野菜そば(わ~家にて) |
この地図は国土地理院の「ウオッちず」により作成したものです。 |
◎お願い
この日記は、登った日、当時の個人的な記録です。リスクは自己責任でお願いします。