岐阜・三重・滋賀県を中心とした山歩記

logo

データ

登山日 : 平成23年11月3日

山 名 :能郷白山(上の写真は、山頂の南西にある白山権現社)

読 み : のうごうはくさん

標 高 : 1617.3m

地形図 : 能郷白山

問い合わせ : 本巣市役所産業経済課 ℡058-323-1155、 同市根尾総合支所産業建設課 ℡0581-38-2511

登山口へのアクセス(岐阜県から)


通行止めの地図

・国道157号線の根尾能郷以北は、通行止めのときが多いが、通行できれば、根尾川に沿って直進し、根尾長嶺、根尾黒津を経て、そのまま県境の温見(ぬくみ)峠まで走る。

《国道157号線が通れないとき》
・根尾樽見を右折して国道418号線を山県市方面へ。NEOキャンピングパークの標識で左折して板屋トンネルに入り、上大須の発電所に向かう。
・大きな鳥居を左に見て、左にWCのある越田土(おったど)の分岐を左折して折越林道の峠越えをする。下りたところが越波(おっぱ)集落。突き当りを右へ。すぐ左折して猫峠を越える。
・国道157号線に突き当たるので右折し、温見峠へ。
・峠には駐車場はないので路肩に止める。坂なので石の輪止めを忘れずに。帰るときは撤去する。

左の標識は国道418号線の上大須の発電所への分岐にあった。折越林道の突き当たりは左折(市道黒津越波線)が通行止めになっていた。(絵地図に加筆)


コース時間

温見峠---(90)---頂上---(5)---白山権現宮---(5)---頂上---(85)---温見峠

端数は5分、10分単位で切り上げ、休憩時間は含んでいない。

山行記

この山に登るのは3回目。平成11年に能郷谷から、同13年には温見峠から登った。その後、数回、計画したが、国道157号線が通行止めだったり、折越林道が通行止めになったりで、なかなか実現できなかった。今回は温見峠からの山登りを予定した。前回、計画して通行止めで行けなかったが、それから3年以上経っているので、国道157号線は、もう開通しているだろうと思っていた。 ところが、根尾長嶺を過ぎたところで通行止めの案内表示を見た。大きく迂回するが、越波経由で温見峠に行くことにした。なお、参考までに、能郷谷の登山口へは、4キロ手前で車両通行止めとなる。

 


温見峠 温見峠の駐車車両

能郷白山は人気の山。国道が通行止めにもかかわらず、道の両側は駐車車両で混雑している。左の温見峠の写真は、山から下りてきたとき、岐阜県警のミニパトが登ってきた。県境なのでユーターンしたときカメラを向けたら止まってくれた。会釈をしたら二人のおまわりさんも笑顔で応えてくれた。この峠には、福井県と大野市の標識があるが、岐阜県と本巣市の標識は見当たらなかった。何故か?温見峠の標高が1,050メートル。頂上との高低差は570メートル弱だが、途中、1,500メートル地点までは下りなしの急登が続く。それも、ほぼ直登の道。両手を使ってよじ登るところもある。ときおりロープもある。地形図を見ると、ほぼ岐阜・福井県境に沿って道がある。
8年前、急登の途中で、同じ会社に勤める同窓のご夫妻に遭遇したことが懐かしく思い出される。

温見峠 道の両側に駐車
登山口 急登その1
登山口 急登が始まる
前のパーティーが行く 急登が続く

6人組のパーティーに追いついた。「どちらから?」と聞かれたので「岐阜から」と答えると、「どこを通って?」など、いろいろ質問された。彼らは岐阜からの国道が通行止めなのを事前に調べていたので、福井を経由してきたそうだ。聞かれてばかりだったので、彼らがどこから来たのかは聞かなかったが、関西訛りだった。10時半ころ、もう下ってくる人もいる。
残念ながら、この山の紅葉は終わってしまったようだ。コハウチワカエデだけは、枝に赤い葉を残しているが、ブナの木は、すっかり葉が落ちてしまっていた。登山道に落ちた葉を見ても色のついた葉は少なかった。振り返って東の蠅帽子嶺には、赤や黄色の紅葉が広がっているのに・・・。
木に取り付けられた境界見出標が現れると平坦地になる。ホッと息のつける場所だ。ここまで約1時間。

6人組の先行パーティーが行く 急登が続く
白山 急登が終わる
ふりかえると白山が見える。手前左は荒島岳 赤い標識が現れ急登が終わる

振り向くと笹原 頂上

ここからは潅木に続いて熊笹の道。緩やかな道が続く。ピークを一つ越えると目の前に頂上が現れる。左側が大きく落ち込んでいるところを通る。砂利谷が深く切れ込んでいるところだ。雪の季節なら下の国道までスキーで一気に滑り降りる(落ちる?)ことができそうだ。
頂上に着く。古びた表示杭と立派な三角点がある。昨年9月の大日ヶ岳以来の久々の一等三角点である。一等だけあってデカイ。

参考までに岐阜県には17の一等三角点がある。一番高いところにあるのは3,026メートルの乗鞍岳、一番低いのは276メートルの如来ヶ岳で岐阜・山県市境にある。

頂上は潅木に囲まれ展望はないので写真撮影だけして、食事をするため白山権現の祠へ。
目の前に能郷谷と白谷に挟まれた前山が見える。能郷谷登山口から登ったとき、せっかく登ったのに大きく下り、こんどは頂上への登り返しに嘆いた山である。
祠の周囲には数人が食事中。峠にはたくさんの車が止まっていたが、思いのほか人が少ない。どこに行ってしまったのか。祠からは、能郷白山の頂上があるので東は見渡せないが、南、北、西の展望がある。残念ながら雲が多い。
1時間の昼食後、雲が切れて陽が差すなか、のんびりと下山する。

振り向くと一面の笹原 頂 上
一等三角点 白谷
一等三角点 白 谷
前山 白山権現社
前 山 白山権現社

コース地図へ

このコース地図は国土地理院の電子国土Webにより作成したもので、コースの赤線はイメージです。

▲このページのトップへ

前回の記録


(H13/9/2)
温見(ぬくみ)峠---(65)---1,500m地点---(25)---頂上(祠)---(75)---温見峠


根尾樽見から淡墨温泉、能郷白山登山入口を通過し更に奥へ。すれ違いができないほどの狭い国道157号線を走る。右は断崖絶壁。路肩にロープが張ってあるが、落ちれば谷底へ。ロープは何の気休めにもならない。

登って一旦下った、こんなところに民家が と思うほど奥深い場所に黒津集落があり、さらに進むと、どんどん高度を上げ県境の温見峠に到着。

登山道は、いきなり真っ直ぐの急登。樺の木やナナカマドの標識を見ながら木立のなかを20分ほど進むと、知り合いのご夫妻と遭遇し立ち話。段差の大きい所にはロープがあるが、大小様々な岩まじりの登山道は浮き石も多く、また地盤も弱く、とても滑りやすくて登りにくい。両手を使わなくてはよじ登れない所では、ストックが邪魔になる。直登の道が、やがて山腹にとりつくような九十九折れとなるが、再び直登となる。行く手に空が望めるが、登りきっても更に登りが続く。

1,500m地点を過ぎると道は緩やかとなり、見晴らしも良くなる。目の前に頂上も確認できる。崖沿いの道には、所々リンドウが、蕾を見せている。一旦下がり、再び、1,617mの頂上を目指す。この辺りは、楽な登りだ。山頂到着後、記念撮影。昼食を摂るため祠へ。しかし祠周辺は羽アリがすごく、退散。途中の草むらでシートを広げる。

曇り空ながら遠くまで展望がきいていたが、やがて黒い雲が覆いはじめ空模様が怪しくなる。下山開始。1,500m地点から雨が降り始め、だんだん激しくなる。折り畳みの傘を出したが、今日に限って、あいにくゴアのレインウェアは未携帯。岩場では滑り、ヌカルミのきつい所では、足を取られる。傘とストックを持っては歩きづらい。ひときわ雨足が激しくなり、登山道に雨が流れはじめる頃には、膝から下は泥だらけ。下りは1時間15分、ノンストップで峠へ。全身ずぶ濡れで、服を脱ぎ捨て車の中へ。

▲このページのトップへ