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岐阜県、三重県、滋賀県を 中心とした山歩記 |
登山日 : 平成22年3月30日
上のコース地図は、国土地理院の電子国土Webにより作成したもので、コースの赤線はイメージです。
より広範囲の地図はコチラから⇒烏帽子岳・オサンババのコース地図へ
山 名 : 山中山(オサンババ)
読 み : やまなかやま
標 高 : 1,631m
地形図 : 飛騨大原、大鷲
せせらぎ街道をめいほうスキー場へ
めいほうスキー場駐車場---(雪上車で35)---リフト終点---(休憩含め60)---頂上---(休憩含め45)---リフト終点---(雪上車で25)---駐車場
東海北陸自動車道の八幡ICから高山方面へ45分、めいほうスキー場に着く。今シーズンのスキー場営業は2日前に終わっているので、駐車場は閑散としている。今回は、めいほう高原自然体験センターの「かんじきトレッキング・オサンババコース」に参加した。実は昨年、烏帽子岳コースに申し込んだのだが、雪がなくて中止になってしまったので再挑戦である。本当は、29日の烏帽子岳コースに参加したかったのだが、その日は他の予定があって、止む無く、翌日のオサンババにしたのだが大正解だった。その理由は、後ほど・・・。
参加者8名とセンター長、女性インストラクターの計10名で雪上車に乗り込む。雪上車に乗るのは初めてである。標高1,500メートル付近のリフトの終点まで乗せてもらった。雪上車のイメージは、トラックの荷台のような青天井だと思っていたが、キャビンになっていた。運転席側に2名、後ろは左右に4名が向かい合わせに乗る。乗用車のようなエアサスではないので、絶えず「ドッドッドッ」と震動が体に伝わる。いかにも雪山を力強く登っていると実感できる。雪上車の乗るのは初めての体験である。
以前、板バネのランクルプラドに乗っていたが、オフロードでは体が浮き上がるほどクッションが悪かった。雪上車ではバウンドするようなところを走らなかったので安心できた。下からリフト終点まで標高差は600メートルある。歩くと2時間ほど掛かるところを35分で到着。いきなり写真のような景色が現れた。
リフトの終点には、素晴らしい眺望が待っていた(右から御岳、乗鞍、穂高と続く) |
珍しい山名であるオサンババの意味は、「マルチメディア平成の風土記」に詳しい。全文を引用すると、
『庄川の源流部に位置する高さ1,631.4mの山である。登山家からは「オサンババ」と呼ばれているが、地元では「兎ヶ馬場」がなまった「ウサンババ」と呼んでいる。しかしこの呼び名も本来はこの山の東に広がる傾斜地の呼び名で、山頂に名前はなく、町では国土地理院に「山中山」で登録している。この山名は、すぐ近くの「山中峠」から付けられたものである』
センター長を先頭に、女性インストラクターをアンカーにして、一列になって足跡もない雪の原を進む。この日は雪がしまっているので、カンジキは使用しなかった。カンジキで歩くのを楽しみにしていたので、残念!!。しかし、山をよく知った人に連れて行ってもらえるので道迷いの心配もなく、安心である。たまにピンクリボンが木に下がっているが、どちらを見ても同じような景色なので、一人で来たら頂上まで行けるかどうか。
雪上車に乗ってリフトの終点へ | 左の木の向こうの山が烏帽子岳 |
ブ ナ の 林 | ダケカンバ(ソウシカンバ)の若木 |
多少のアップダウンはあるが、木々の間の平坦な道(全面雪なので、道ではないが・・・)を進む。木はブナとダケカンバだと説明された。ブナには熊の爪とぎの跡もある。ダケカンバは高山にあるような曲がりくねった姿ではなく、直立した若木である。私は昔から、曲がりくねったのがダケカンバで、直立しているのはソウシカンバというのだと思っていたが、木の図鑑を見たらソウシカンバはダケカンバの別名という説明がしてあった。若木のうちは木の間隔が密でも共生しているが、そのうちには自然淘汰されていくのだろう。
オサンババ頂上は、このピークの向こう側 | 山名の由来となった兎の遊び場所 |
山頂には山名板もなく、広くて平らなので、どこが頂上なのか分からない。したがって山名板の写真はない。しかし、山名板など無くても、もっとすばらしい景色が広がっている。以下、写真でご紹介する。
山の名が分かったのは、荒島岳、一〜三ノ峰、別山、白山、大日ヶ岳、三方崩山、猿ヶ馬場山、笠ヶ岳、槍ヶ岳、大喰、南岳、穂高連峰(北〜明神まで)、焼岳、乗鞍岳、御岳、恵那山。
こんな晴れわたった景色を見ることは、もう二度とないかもしれないと思ったほどだ。これが、この日に参加して良かった理由である。
白山方面を望む。中央の窪んだ青色が御母衣湖 |
頂上で食事をしていたら、北東方向から男性がやって来た。荘川から登ってきたという。このほか、犬を連れた人、スキー場からアイゼンをつけて登ってきた人にも会った。いずれも単独行。
白 山 | 御母衣湖の左が三方崩山、右が猿ヶ番場山 |
中央の焼岳から左へ明神、前穂、吊尾根、奥穂と続く | 御 岳 |
御岳、乗鞍が一望できる絶景地 |
なお、悪天候で、全く展望がなかった烏帽子岳へは、こちらから・・・。 ⇒ 烏帽子岳へ
◎お願い
山の状況は絶えず変化します。登山道の崩落、がけ崩れ、橋の流失などによる通行止めは、集中豪雨や台風が来るたびに起こります。また新道ができたり、廃道になったり、時には登山道の付け替えなどもあります。登られる方は最新の情報を入手してください。
また、私の日記は、登った日、当時の個人的な記録です。ヤマケイのガイドブックのように、必要な情報を網羅してはおりません。リスクは自己責任でお願いします。