滋賀県の山歩記
霊仙山 醒ヶ井(さめがい)道
☆はじめに / Prologue
この山は、平成10年から何度も登っているお気に入りの山の一つ。
登山口がたくさんあることを知り、5ヶ所の登山道からトライした。幾里谷からも登りたかったが、この谷はヒルが出ることで知られているので、季節を考えているうちに機会を失ってしまった。
当時はHPを作ることは考えてなかったので、ほとんど写真を撮っていなかった。このページの写真は、平成21年9月に撮影したもの。
☆データ / Data
登山日 : 平成21年9月20日ほか
山 名 : 霊仙山醒ヶ井道
読 み : りょうぜんざん
標 高 : 1,084m(最高点は1,094m)
地形図 : 霊仙山、彦根東部
上の写真は、①登山道から琵琶湖、②経塚山(北霊仙)頂上、③霊仙山の順に表示する。
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☆アクセス / Accses
岐阜の友人からの情報です。
=要注意=
以前の榑ケ畑登山口周辺は、駐車禁止になりました。このため、ふもとの醒ヶ井養鱒場の駐車場(有料:400円)に駐車し、登山口まで約1時間、林道を歩かなければなりません。
米原市役所の絵地図は削除されていますので、米原観光協会のコースマップをリンクします ⇒ コチラから。
☆コース時間 / Course Time
《往路》
駐車場---(10)---かなや---(5)---汗ふき峠---(5)---三合目---(10)---四号目---(10)---見晴らし台---(20)---お猿岩---(10)---お虎ケ池---(15)---経塚山---(15)---頂上と最高峰との分岐---(5)---最高峰
《帰路》
最高峰---(5)---頂上と最高峰との分岐---(5)---頂上---(3)---頂上と最高峰との分岐---(10)---経塚山---(15)---お虎ケ池---(10)---お猿岩---(15)---見晴らし台---(15)---三合目---(5)---汗ふき峠---(5)---かなや---(10)---駐車場
端数は5分単位で切り上げ。頂上以外の休憩時間を含む。
☆記 録 / Report
(H21/9/20)痛めた腰のリハビリに、低山を登ろうと滋賀県米原市の梓山、小屋山、向山の三山を目指した。いずれも霊仙山と国道21号線の間にある。霊仙山の衛星峰ともいえる山々である。醒ヶ井駅前を養鱒場方向に左折する。名神高速の高架下をくぐって、左に幼稚園が見えたら橋を渡って左折すると枝折(しおり)集落に入る。
集落を通り抜けた突き当たりの林道脇に車を止め、歩き出したら犬と散歩中の地元の古老と出会った。「どこにお行きなさる?」と聞かれたので、私が「梓山に登ります」と言うと、「梓山は、もともと獣道しかない。それも、今の季節は雑草や萱で道を見つけるのは難しい。地元の者でも登らない。悪いことは言わないから、この山は、およしなさい」というご忠告に従って取り止めることにした。
そこで、私のサイトの霊仙山のページには、写真が一枚もない(昔、銀塩フィルムカメラで撮った写真はあるが、デジカメでは撮っていない)ので、霊仙山の写真を撮るため醒ヶ井ルートを登ることにした。50分ほど時間をロスしたが、枝折集落を後にして醒ヶ井養鱒場経由で登山口駐車場に向かった。写真を撮りながら、コース時分も詳細にチェックした。
(H10/10/4) そら色の文字はH21/9/20以降、加筆したもの
醒ヶ井駅前から養鱒場を経由して林道へ。林道は車が十分すれ違えるほど広いが、途中から普通車だと下を擦るほどの悪路になる。
(H21/9現在は改修され、普通車でも下を擦ることはなかった)
宗谷川の流れに沿って10分弱で数台の車が駐車している広場に着く。着いたばかりの車が多いようで、出発準備をしている。私も準備運動をして、隣の普通車の夫婦の後に付いて出発する。水の少ない沢を逆上り、10分で廃屋が残る榑ガ畑に。右に直角に曲がる所に誘引された水場があり、缶ジュースが並んでいる。「かなや」という名の有人小屋である。
(このときは利用しなかったが、その後、飲み物を購入したとき、ご主人と数回、話をした。話し上手の気さくな優しい方だった。また、缶コーラが100円で、街の自販機より安いのには驚いた。なお、この日は、誰もいなかった。無人のときもあるよう)
汗ふき峠に着く。名前は汗ふき峠だが、歩き始めたばかりで、そんなに汗をかくことはなかった。左折して雑木林を黙々と登る。見晴らし台の小広場で小休止。北西部方向が見晴らせる。ふと気がつくと水音も消えており、静かだ。しばらく足場の悪く岩がゴロゴロした登りが続くが、登り詰めたところで、見渡す限り笹原の広がる高原に出る。
(その後、見晴らし台からお猿岩までの道が付け変わり、琵琶湖が一望できる絶景のルートとなっている。お猿岩まで登ると旧道と合流し、快適な高原歩きの道となる。旧道は雑草が生い茂っていた)
お虎ケ池まではハイキング気分だ。池は想像したよりは、やや大きく琵琶湖の形をしているというが、まあ、言われてみれば・・・という感じだ。秋だというのに、何故かトンボは見当たらなかった。池を過ぎると、経塚山までは所々にヌカルミがあり足を取られる。しばらくで目の前に経塚山頂が。4ヶ月前と違い快晴だが、風は冷たい。(4ヶ月前に柏原ルートで登っている)
山頂から南に続く深いクマザサの中を下りて登って、今回は頂上には直接行かず、前回素通りした最高峰へ。途中から笹が背丈より深くなる。スッポリと埋没した感じで、中腰で道を探しながら右に左にと進む。来なければよかったかなと思う。所々で迷うが、踏み跡らしき地面を探しては、まさに笹をかき分け、かき分けである。1,098mの最高峰からは、北に伊吹山、琵琶湖、北北東には、遙か御岳。南に鈴北・御池山の360度のパノラマ。なお、この山は、最高峰が山頂ではない。
(H21/9には、笹のかき分けもなく、踏み跡もしっかりしていた。まさに「みんなで踏めば道となる」。また、御岳に加え、カメラには写らなかったが、肉眼では乗鞍・穂高も見えた)
そして山頂へ。再び、深い深い笹の中をかき分け、合流点に出る。霊仙山頂へは、もう僅か。なだらかなカレンフェルトの高原台地を踏み分け1,084m頂上へ。すぐUターンして、一路、下山。前回はガスで視界がきかなかったが、今日は最高。琵琶湖、伊吹など360度の展望を楽しみながら1時間半。下山中は50人?以上とすれ違った。
・ガスったときの経塚山は要注意!
経塚山はガスると、下山方向を見失うかもしれない。柏原道や上丹生集落への道を帰るときは、避難小屋が目印となるが、醒ヶ井方向は目印となるものがない。下山の道を見失ったら、誰か他の下山者か、登ってくる人が来るまで待つくらいの気持ちで、あせらないように・・・。なお、この避難小屋は、10畳くらいの土間と4畳半くらいの板の間がある。トイレ、水場はない。経塚山のことを北霊仙山という人もいる。
H21/9に登ったとき、頂上付近まで鹿の糞が大量にあった。以前は、見かけた記憶がない。吹きさらしの姿を隠すところも全くない、こんなところにまで鹿が進出しているのかと驚いた。以下の写真は、いづれも21/9/20に撮影したもの。
昔の駐車場(現在は使用できないらしい) | 醒ヶ井ルート登山道入口 |
この日は行きも帰りも閉まっていた「かなや」 | 汗ふき峠の標識。南霊山へは直進する |
四合目の標識。本当に見晴らし台へは10分だった | 見晴らし台。中央の青いところが琵琶湖 |
旧道との分岐。旧道は誰も歩く人がいないようで荒れ放題だった。赤い標識には冬道とある | お猿岩の標識。お虎ケ池まで10分。経塚山まで35分。頂上まで50分とある。ここを左へ |
お猿に見えますか? | 快適な草原は、ハイキング気分 |
草原歩きでもカレンフェルトの乗り越えが何ヶ所かある | 9月20日だが、色付いたモミジもチラホラ |
池は干上がっていた | 経塚山頂から。北に伊吹山も見える |
頂上と最高峰との分岐 | 霊仙山頂(後方は最高峰) |
霊仙最高峰 | 最高峰から霊仙山を見る |
霊仙山の各ルートへ
醒ヶ井ルートへ | 柏原ルートへ | 上丹生ルートへ | 梓河内ルートへ | 南霊山ルートへ |
◎お願い
この日記は、登った日、当時の個人的な記録です。ヤマケイのガイドブックのように、必要な情報を網羅してはおりません。リスクは自己責任でお願いします。